先日ハンドル交換をした後に試走をしていたのですが、いきなりエンジンが吹けなくなりました。
ブゴゴゴゴゴ!!
という音がして、突然エンジンが苦しく回るような音に。
その後ベベリン、ベベリン、という今まで感じたことがない重低音が響き渡るようになりました。鼓動感が半端ない。
エンストはしないものの、エンジンの回転数が全然上がらなくなり、最高速度も引っ張って引っ張っても時速35kmくらいしか出なくなりました。
その直前までバイパスを走っていて、ちょうど田舎道に入っていこうというところだったので助かりました。
極力車が通らない道を選んで無事帰宅しました。
おそらくキャブのジェットか何かが悪さしているのだろうと思い、日を改め、ちょっと道具を揃えてから開けてみることにしました。
分解結果
はい、キャブレーターのメインジェット(プライマリ)が外れていました。
こりゃガソリンダダ漏れだ。プラグは真っ黒だよ。
このキャブレーター、メインジェットが2系統ありまして、プライマリとセカンダリがあります。
赤丸の18番がプライマリ。青丸の16番がセカンダリです。
基本的にこのキャブでジェット調整する時は、セカンダリジェットを交換します。ですがなぜか触ってもいないプライマリが外れていました。
まぁこういうこともあるでしょう。
こんな小さい部品一つで、バイクが走ったり走らなくなるってんだから、繊細なものだよなぁと改めて思います。
キャブパーツ
キャブセッティング系の部品を取り出します。ストックパーツです。
キースターさんから購入したやつ。
今回購入したのが、このチャンバーガスケット。2個。
あっという間に膨潤して膨らんでしまうやつです。950円☓2個。
これも今回手配しました。
こんな感じ。ピッタリとハマりました。
新兵器投入
それからこれも活躍しました。
ベッセルの薄型レンチ。
ドライバーがどうしても入りにくい所なので、薄型でしっかりトルクを掛けられるこいつは本当に助かりました。
使えます。おすすめ。
ちなみにネジも当時物のプラスネジから、六角穴付きボルトに変えています。
言い訳
これもキャブ外してちゃんとやろうよ、って声も聞こえてくるんですが、
子持ちで色々やる中だとなかなか長時間ガッツリハマって作業は難しいです。。。
まあベストは狙わず、ベターで落ち着かせるのも大事ってとこで。
走行インプレ
走った所、全然問題なくなりました。
吹け上がりも軽快で、80~90km/hくらいまではグイグイ加速します。とても走りやすいです。
そこからもう少し回転を上げると、やっぱり5000rpmくらいでちょっと引っかかりがあるんですが、もうココは眼をつぶることにします。
今ほんと暑い季節だし、秋から冬にかけては気温が落ち着いてくれれば良くなるかも。
それに今の走行モードとして、高速道路に殆ど乗らず下道を走り回るだけなので、このくらい加速してくれれば十分なんですよね。
安全にみんなで走るってゾーンでは、十分な出力とパワー感です。
それ以上飛ばすと免許なくなるw
というわけで無事終了です。
お盆休みの間、朝を中心に少し走れたらいいなと思います。
以上です。
ジェットを弄る前に、ジェットニードルの段差はありませんでしたか?
振動でニードルの先端が摩耗します。
そのほか、キャブのスロットルバルブのピストンにはダイヤフラムがくっついていますが
そちらも劣化してきます。
劣化すると、負圧が利かないので、ピストンが上昇せず、吹けなくなります。
そちらもご注意ください。
入力したメアドはあまり見ないので、ご了承ください。
コメントありがとうございます。
ジェットについては段差はなかったですね。
2年ほど前にボアアップした際に岸田精密工業のものに新品交換しています。
なので先端摩耗はないと思います。
バキュームピストンのダイヤフラムですが、
交換したかったのですが1個3万円近くしたため交換は諦めました。
いずれ交換したいですね。
(整備を依頼したバイク屋さんも、まぁ使えない状態ではないので再使用OKでしょう、とのコメントは頂いております)
お返事ありがとうございます。
ダイヤフラムは硬化や割れが発生していなければ大丈夫です。
しかしピストンの摺動面が減ってきますので、動きが渋くなる可能性があります。
キャブのスロットルバルブ(ギロチンタイプ)やダイヤフラムのピストン表面を
テフロンでコーティングすることをキャブ車が生産終了となるスポーツバイクには
施されていましたが、Z400LTDの時代はそれよりも古いので、少々つらいかもしれないですね。
そのほかは、スロットルワイヤーをケーブルインジェクター(元々はヤマハの用品)で
テフロン系スプレーグリスで手入れすると、動きが軽くなり、レスポンスも変わります。
また、ワイヤーの遊びは、ステアリングを右にいっぱいに切った際に、アイドリングが
上がらない程度に遊びを詰めることができます。
ただし、スロットルケーブルを組み付ける際に、ねじってしまうだけで、ワイヤーの遊びが
変わりますので、ご注意ください。
クラッチケーブルも同様に潤滑を上げてあげるといいですが、さらにヤマハの昔の車両で
例えばSR400の古めのカタログにゴムブーツがありますので、それを装着するとワイヤーの
寿命が延びます。だいたい、ケーブルのタイコの付近からレバーの差し込み付近が
前方から受ける雨風(砂ぼこり含む)で、潤滑剤が流されることから起きますので、
ブーツ装着がお勧めです。見た目を気にしないなら、オフロード車に装着のものでも
よいと思います。なお、H車はコストダウンで付いていないことが多いです。
少々長くなりましたが、MINORUさんよりも年上のバイクを労わるところが気になり、
つい書き込んでしまいました。
アドバイス有難うございます。
スロットルワイヤーですが、KUREのワイヤーグリスを使っていました。
テフロン系のものは確かに良さそうなので、使ってみたいと思います。
ワイヤーインジェクターを探さないと…どこに行ったかな?
SRは昔少しだけ乗っていたので、クラッチ側のゴムカバーは懐かしいです。
たしかに気になっていたところでは有るので、導入を検討してみたいと思います。
そういえば、書き忘れていました。
キャブセッティング云々の前に、フロートレベルは大丈夫ですか?
油面が規定値であることが前提ですので。
また、フロートは樹脂なので大丈夫だと思いますが、
割れやピンホールの有無を次回フロート室を開けたときに
確認されることをお勧めします。
これよりももっと古いバイクでは真鍮でできたフロートなので
ロウ付け部分にクラックやピンホールが空いて浮力が落ちる
不具合が発生します。ご参考までに。
フロートレベルは、透明なガソリンホースを使って簡易的に確認しましたが、
ほぼフロートカバーの切れ目面より僅かに下で、サービスマニュアルの表記と同じでした。
本来ならば目盛り付きの道具を使うべきだとは思います。
しかしながら当該の専用工具を購入しようと思ったら、ただの樹脂パイプが2000円近くもしたので、、、
躊躇してやめたのを思い出しました。
↓これです
https://bit.ly/3vwywoL
川重はキャブをエンジンに組み付けた状態で
液面を直接測定なのですね。
サービスマニュアル通りであれば、問題ないです。
私が昔見たサービスマニュアルでは、
フロートレベルはキャブを外してバルブが軽く当たって閉まった状態のフロート位置で
キャブのフロート室の合い面からの高さを測った記憶があります。
きちんとサービスマニュアルどおりというのが
さすが技術系サプライヤーさんですね。
こういう部品や構造をみていくと
設計者の意図が読めた時にワクワクしてきますよね。
MINORUさんにはたいへんよい糧になると確信します。