バイクに「乗る理由」を考える

 

http://youwbike.exblog.jp/16642501/

 

 

なぜ僕らはバイクに乗るのか。

 

皆さん一度は考えたことが有るのではないでしょうか。

 

思索にふけったり、仲間と議論したり。

やったことが有ると思います。

 

 

かみさんの強烈な一言

実は以前、妻との会話でこの話題をした時に言われた、強く印象に残っている言葉があります。

 

  • 男ってそういうの好きだよね
  • なんでそう難しく考えるのかね

 

このワードには腹立つ人もいると思うんですが、実際自分もそうだよなぁと思う節があります。

男ってそういう「習性」があるのかな、とも思います。

 

映画・文学・音楽の影響から人生を考えたり、

必然めいたものを欲していたり、

自分の感情を補強する理由を求めたり。

 

小難しく考えて、思索にふけるのが好きなのかもしれません。

 

でも僕は考えます。

 

 

 

自分がバイクに乗っている理由

今自分がバイクに乗っている理由を一言で述べると、

「バイクが好きだから」

という答えに帰結しました。

 

本当に心からそう思っています。

いろいろ考えて、アレヤコレヤ深掘りしていっても、結局そこにたどり着くんです。

 

ただ折角ですから、そこにたどり着くまでに浮かんできたワードを拾い集めてみようかと思い、今回キーボードを叩きました。

次の3つのような感じです。

 

 

 

 

1.日常の中の非日常を感じるため

 

社会人になってからは、バイクに乗る機会は週に数回、もしくは月に数回というレベルにまで落ちました。

だからということも有るんでしょうが、バイクに乗ることは、どこか特別な行為だという感覚があります。

もう少し正確に言うならば、「特別なことをしている、というカタルシス」とでも言いましょうか。

 

だって、

 

わざわざ専用のジャケットを着て、

ブーツにグローブ、

ヘルメットを被り、

寒かったり暑かったりする中、

わざわざバイクに乗るわけじゃないですか。

 

車で行けば楽ちんなお使いも、あえてバイクで行きたいと思ったりもする。

そして、それに対して無性に楽しさを感じる。

 

 

これは合理性という尺度ではとても推し量れない判断だと思うんですよ。

明らかに利便性は追い求めてないし、快適性も求めていない。

もっともっと、人間が持っている感覚的・情動的な要素が介在していると思うんですよね。

 

 

だからこそ、理論化・体系化することが好きな「男の習性」が、

この非合理な判断合理的だと思わせるために、

「非日常空間を求めているから」

「非日常を楽しむから」

「だから俺はバイクに乗っているんだ」

 

と考えるじゃないかと思うんです。

少なくとも僕は。

 

 

無理矢理にでも理屈をつけて、崩れてしまった「合理的」というパズルを無理やり形にして、精神を落ち着けようとしているようにも思えます。

 

ここからもっと深掘りすれば、「好きだから乗ってる」という単純な理由に帰結しました。

ただ、それに気づくまでは時間がかかったり、どことなくかっこ悪く感じる。

もうちょっと箔が欲しい。

だから、非日常とかいう「カッコつけた言い方」でモヤモヤを押し込めていたんだと思います。

 

 

 

2.コスプレ的な欲求を開放するため

語弊は有るでしょうが、バイクに乗ること自体、

「走るコスプレ」

みたいな側面は絶対にあると思います。

 

一種の自己表現だと思うんです。バイクに乗ることって。

バイクに乗るという行為自体が、日常生活で自分が発露できない理想の姿の一つなんじゃないでしょうか。

 

 

 

バイクウェアやヘルメットが好き。

グローブの手首のスナップを留めるときなんて最高。

スピード感を感じている状態も好き。

コーナーを曲がる自分が好き。

むしろバイクに乗っている自分が好き。陶酔しちゃう。

 

 

定期的に「バイクにまつわるフェチズム的な想い」が高まってくるから、発散させるために乗る。

自分の理想の姿、自分を高める感覚を得るため、バイクに乗る。乗って変身する。

ぼくは間違いなく、この感覚があります。

 

まぁこれもつまるところ、「バイクが好きなんです」で終わる話です。

 

 

 

3.マインドスポーツであること

これはちょっとだけテクニカルな話。

3つ目の理由に関しては、「好きだから」というのを大前提にしてたうえで、ちょっと違った着地点になりました。

 

 

精神と技術の相乗効果を経験する

バイクって思いっきり集中すると、ある種「普段の技量を超えた走り」ができる瞬間が来ます。

精神力が技量を超える、もしくは技量の限界値を引き上げてくれるんです。

 

 

例えばワインディングを走り込んでいると、集中力が普段以上に高まってきます。

スパッとコーナーをクリアできたり、旋回中の路面状況がつぶさに見えたりするんです。景色の解像度も上がって見える時があります。

 

特にハイペースで走ると、ある種「ゾーン」的な状態になります。

みなさんも経験有るんじゃないでしょうか?

そしてこれが気持ちいいんです。めちゃくちゃ気持ちいい。快感。

 

五感を広げ、手先・つま先まで集中力を高めることができた時、色んな情報を感じ取れるようになって来ます。

体のサイズが大きくなり、バイク全体・路面にまで末端神経がブワーッと広がったような感覚。

 

極端な話、自分がエンジンの中に入って、ピストンやバルブが動いているのをあたかも見ているような気すらしてくる。

 

 

そうなると、普段使っている自分の技量を超えた、自分でも驚くような操作ができたりするんです。

  • すごくタイトに曲がったりとか、
  • ギアをショックレスに近い形で繋げられたりとか、
  • リアが滑り始めるのがわかったりとか、

何度も味わえるものではありません。

自分も覚えているだけで4回くらいです。

ただ味わったときの爽快感・高揚感は麻薬のようなもので、ちょっとやそっとじゃ忘れられません。

 

 

 

そして経験上、ストレスが溜まってイライラしていたり、自信過剰になっていたりして、「精神が不健康な状態」だとゾーンには入れない気がします。

僕の場合、リラックスしていたり、ポジティブな必死さを発揮した時に突入しやすいです。

 

バイクって、心持ちというか「精神性」もかなり要求されるスポーツだと思うんです。

だからこそ面白い。

乗りたい気持ちに駆られます。

 

 

バイクに乗ると悩みが消えたりする

http://www.geocities.jp/gurafsander/gamedera.retrogamehonbo.Tetris.html

 

また、悩みやタスクが詰まっている時にバイクに乗ると、解決を後押ししてくれたりもするんですよね。

不思議と思考が整理されたり、解決策が浮かんだり、進む決心ができたり。

そういう効能を持っている気がしてなりません。

 

 

あくまでも自分の想像なんですが、、、

 

日常生活でいろんな悩み・嫌なこと・モヤモヤが溜まってくると、自分の脳内にタスクとしてぐちゃぐちゃに蓄積され、処理落ちしたコンピューターのようなクソッタレになっている。

 

そんな時にバイクに乗り、とくにワインディングロードなどを走る。

すると、上手く走ることや生命を維持することに脳内の優先度が高まり、一旦悩みが消える。というか脇に置かれる。

走り終えて日常に戻ると、脇に置かれていた悩みが再構築され、過去の経験と結びつけた解決策が浮かんだりするんです。

 

  1. 悩みで脳がオーバーヒートしていたのを一旦クールダウンする。
  2. ライディングで今まで使っていなかった部分が活性化される
  3. 脳全体の処理能力が上がる

そして乱雑に積み上がっていたタスクが、自動的に整理され、答えが出てくる。

 

そんな事が、脳内で起こっているんじゃなかろうかと感じています。

 

 

経営者の方が、毎朝運動をしたりマラソンに取り組んだりされるのも、健康管理はもちろんのこと、思考の整理といった側面も有ると聞いたことがあります。

(有酸素運動の要素が入るので、更に効果が高いのかもしれません)

バイクのライディングは、禅とか瞑想に近いものが、確実にあると思っています。

 

 

 

まとめ

自分がバイクに乗る理由は、大前提として乗るのが好きだから。

そこから屁理屈こねくり回して、3つ上げてみました。

個人的に、結構面白かったです。

 

もしできるなら、「なぜバイクに乗るのだろう」ということを深掘りしてみるのもいいかもしれません。

5分位でいいと思います。すごく頭の運動になります。見落としていたり、あえて蓋をしていた「自己との対話」のきっかけになったりするかもしれません。

 

あと、こういう問答に正解はないです。

皆さんの環境・生い立ち・境遇が全く違うので、出てきた答えは人それぞれだと思います。

あえて言えば、出てきた答えに納得感が得れたら一番いいですね。

 

そしてよろしければ、

「皆さんが導き出したバイクに乗る理由」

これを聞かせてもらえたら嬉しいです。

 

↓最後にバイク乗りの心象を、コレほどまでにうまく表現した作品はないであろうという、キリンとグリーンヒルを貼っておきます。特に後者がおすすめです。是非一読を。

 

以上です。

 

 

6 件のコメント

    • >獣臭ライダー さん
      ありがとう~。
      バイクは面白いっす。
      春になったらCRFとツーリングしましょう!

  • タイトルにやられました。
    考えると脳内に自分が2人現れてあーでもないこーでもないと話し合います。
    バイク以上にカッコイイ乗り物は無い。
    バイク以上に美しいフォルムは無い。
    自分の身体と結合して下半身が機械となって自由に動くことが出来る経験はバイク以上には無い。
    まとまらずにすみません。バイクという麻薬が合法で嬉しいです笑

    • >革職人akiさん
      コメントありがとうございます。
      いざ言葉にすると難しいですよね。
      でもakiさんの情熱がしっかり伝わってきました。

      SNSでも色んな意見がかわされて、とても面白かったです。
      ↓私のFacebookの投稿
      https://www.facebook.com/minoru.fujii.315/posts/979248105553025

      おっしゃるように、メカとの一体感を上手く感じることができたら、バイクが2倍にも3倍にも楽しくなります。

      この麻薬をいつまでも楽しめるように、環境とか文化を作っていけたらと思っています。
      ときに品行方正に、そして時々ワイルドに。
      これからもよろしくお願いします。

  • 今日、ああ、これだ、と、感じるものがあって、共感できる文言あるかなと検索してたらたどり着きました。ゾーンって、それだ!って、感じましたよ。棚田を観に行ったんですけど、棚田にはぶっちゃけ興味は半々で、道中の、限りない、果てしない、クネクネ道を、走りたかったんだ!って!かんじたんですよ。27年もバイクに乗ってますが、ようやく、理由みたいなものに気づいたかんじです。クネクネを流してる時、まさに、ゾーンでしたね。そこに絶景があればなおよしという境地でした。すでに満足、充足、極まってました。私の結論。バイクは、クネクネ。操縦感。ペースは関係ない。
    いやいや、まだこれから答えは沢山でてくるでしょうが、求めていく価値のある、何かなんでしょうね。現時点では、クネクネは、ゾーンの入り口です。ありがとうございました。

    • ⇒D traさん
      コメントありがとうございます。
      「操縦感」という言葉は面白いですね。
      そんなに自分もたくさんバイクに乗ったわけではないのですが、その土地であったりフィールドによって、バイクにも向き不向きが有ると最近感じてきました。
      逆にいえば、バッチリのフィールドで走ることができれば、スピードの速い遅いにかかわらず楽しさを引っ張り出せると感じています。
      そしてしっかりとミートさせてバイクと一体になっているときは、多分脳内に麻薬みたいなものが出ているんでしょう。
      とは言う最近自分は、あの感じは体感できていないです。Dtraさんが羨ましいですね。

      これからもよろしくおねがいします。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です