BRAD PENNというオイルがあります。
アメリカで売られているオイルで、旧車乗りやハーレーに乗られている方の間でそこそこ名の知れたオイルです。アマリーとかロイヤルパープル、アムズにケンドールなど、アメリカにはいろんなオイルブランドがあります。
BRAD PENNはアマリーブランドも手がける、ARG社のオイルブランドの一つです。
今回こいつを安価で手に入れる機会があったので、Z400LTDに投入してインプレッションをしてみたいと思います。
はたしてこいつが能書きだけなのか、革命的なフィーリングを持って迎えてくれるのか。とても楽しみです。
2018年5月6日追記
先日BRAD PENNオイルが、PENN GRADE1というオイルに名前を変えました。中身は同じということです。
こちらについても自分が使ってみたので、インプレッションを記載しました。
BRAD PENNとは
BRAD PENNは、アメリカのペンシルバニアで採掘された原油を用いる、パラフィン系の鉱物油です。ミネラル分が豊富で旧いバイクにとても相性がいいとの触れ込みです。
この辺はアマリーとかでもよく言われている売り文句ですね。
このBRAD PENNオイルが面白いのは、ZDPP(ZnDTP)がたくさん含まれているという事。
エンジンの耐摩耗性に必要不可欠な亜鉛(Zn)とリン(P)の化合物が、現行規格では含有不可能なレベルまでたくさん含まれています。その含有量は、亜鉛(Zn)0.15%、リン(P)0.14%。
因みに最新規格のSMグレードでは、ZDPP成分が0.1%未満にするように規定されています。
細かく説明すると長くなるのですが、
- 亜鉛もリンも環境負荷物質で、燃焼して大気に放出すると悪影響を与えやすいこと
- 高熱で酸化すると現代の車両に使われている精密機器(インジェクターやセンサー)、触媒にダメージを与えること
- オイルも比較的汚れやすい事
これらの事象を受けて、アメリカ石油協会(American Petroleum Institute)は、ZDPPを含めた、オイル中の環境に負荷を与える物質の含有量を低く抑える方向での基準作りをしています。
ただ旧車はそんな高尚な部品付いていませんし、当時の環境負荷物質が潤沢に含有されていた時代のオイルの使用を前提として設計されているわけです。できるだけLTDが設計されていた当時のオイルに近いものを使ってあげたい。
僕個人としてはそんな思いがあります。
そんなわけで、今回はBRAD PENNを使ってみることにしました。
まぁ耐久性とか耐摩耗性って、使ってみてすぐに分かるものではありません。それにZDPPだけがエンジン性能を決めるわけでもなく、単純に含有量が多いからいいのかというと、そういうわけでは無いでしょう。
ただ、こういううんちくって楽しいですよね。そそられる物があるんです。
衝撃の緑
このオイルを入れる時に、一番びびったのは緑色だったことです。
青緑みたいな色。コレがZDPPの仕業なのでしょうか?
それとも別の化合物?はたまたなんか着色してる?
ダンボールにこぼしてみたオイル。黒くないですね。緑色です。
GREEN OILってラベルにも書いてありますが、カワサキの「冴強」シリーズとはまた違う。
透明感が有る濃い青緑色のオイルが、LTDののエンジンに吸い込まれていきました。
今回はフィルターも交換したので、945ml(=1クオート)を3本全部入れました。2800mlくらいですね。
インプレッション
自分がオイル交換で一番大事にしているのは、交換後のフィーリングです。
ストリートユースなので、タイムを測るわけではないし、耐久性を評価する手法も持っていません。
だからこそ、交換後乗ってみて、乗り味をどう感じたか。まぁその時の気温や道路状況などで、簡単に変わってしまうとも思うのですが、それでも自分はフィーリングを評価指標として取り入れています。
その点でものBRAD PENNは、最高のフィーリングを出してくれました。
ミチっとした好みのトルクの出方がしたし、回転の上がりもストレス無く非常に良いです。シフトの入りもスムーズ。今まで使ったオイルの中でも最高クラスのフィーリングです。
このオイル交換自体、MORNING RIDE #6の直前にやったのですが、RIDE中もずーっといいフィーリングをキープしていました。60~70km/hで巡航する時の感じが最高。
初見はとても良いオイルだと感じました。
まとめ
今回のファーストインプレを見た限り、Z400LTDにとって悪いオイルではなさそうです。
調べてみたら、古いハーレーに乗っていらっしゃる方はもちろん、英車やエンフィールドに乗っている人も愛用されている場合も多いようです。
自分がよくLTDに乗っていた頃は、年に4~5会程度はオイル交換していまいた。ただ環境も変わって遠乗りや乗る回数自体も減ってきて、年に2回程度しか交換しなくなりました。必然的に色々試すよりも、いいと感じたオイルを使い続けるほうがバイクにも優しいです。
このオイルは比較的価格も手頃。しばらくはBRAD PENNを使い続けて様子を見たいと思います。
夏の朝RIDEでも、気持ちのよい走りをエンジンからサポートしてほしいです。
以上です。
新しいブランド、PENN GRADE1(ペングレード1)のインプレ記事はこちら
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