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NC700X-DCTをレンタルしたインプレッション

      2015/12/28

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かなり遅くなってしまいましたが、 借り物のNC700X-DCTでツーリングをやったインプレッションを書きます。

ホンダの公式HP ←現在は50cc排気量UPした、NC750Xがラインナップされています)

 

 


■イントロダクション:

 

そもそも、なぜこのバイクに乗ってツーリングに行こうかと思ったか?

なのですが、大きく分けて理由は3つ。

  • Z400LTDの車検が切れていた(ガセ)
  • 最新のバイクに乗ってみたかった
  • 速いバイクに乗る集団のツーリングを先導するには、それなりのパワーが必要

 

これらが理由になります。

よくよく調べたら、LTDの車検は切れていなかった のですが、 レンタルバイク申し込みの原動力になったのは間違いありません。

 

取扱車両一覧|レンタルバイクに乗るならレンタル819.png

近所のレンタルバイク屋さんで借りられるバイクを物色したところ、 色んなマシンが出てきました。

数少ない現在所有したいバイクであるCB1100と か、 “現代の名機” “孤高の存在(SBだと100万円超え!)”と化したCB400SFでも良かったのですが、 「オートマのバイクってどうなのよ?」 という興味があった事から、 NC700X-DCTをレンタルすることにしました。

 

 

■総評:

 

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月並みな表現になってしまいますが、 現代のマシンは「尋常じゃなく出来がいい」と思いました。

DCTも問題なし。むしろこのバイク買うならDCT買うわ。 と思わせる に足る、驚異的な出来でした。 ホンダさんハンパねーっす。

 

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車体の安定性・安全性、 そして使いたいパワーと挙動を意のままに取りだせる操作性は、 旧車相手だと一つもかないません。

圧勝。完全勝利じゃ!

 

気温が4度くらいなのに、セルを回しただけでエンジンが元気に回り瞬時にアイドルが安定する、 というだけで衝撃を受けた自分にとって、 ホンダが纏め上げた現代のバイクのクオリティは、 まさに異次元な物でした。

 

■細かいところ ~軽さと軽快感~:

 

まず跨って感じたのは軽さです。

スペック・サイズ   NC750X   Honda.png

カタログ値で220kgを超えているはずなのに、 体感が400ccクラスの180kg前後のマシンに感じます。 押し引きも軽く、押し始めた瞬間から軽い。押し引き初めに反動が要らない。

 

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樹脂製品の大量採用(クランクケースカバーもプラスチック!)、 マスの集中、低重心化、17インチの小径ラジアルタイヤ、 軽量ホイールをはじめとした バネ下荷重の軽量化、 そして適度な高さのハンドル・・・・ などなど色んなことの積み重ねによって、 この軽い軽い感覚が出来上がっているのだと思います。 跨ったときの感覚も、400ccクラスのそれでした。

 

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以前CB1300SBで町乗りさせてもらった時は、

「今僕はフェンダーミラーが装着されたオープンカーに乗っているんだ」 と一瞬本気で錯覚してしまうほど、 強烈な「剛性感」と「守られている感」に包まれま した。

 

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同じ大型バイクでも、NCの場合はそれは無し。 むしろもっとフレンドリーです。

シート高はあるものの、大型に乗っているんだ!という恐怖はほぼ感じませんでした。 コレをどう捕らえるかになるんですが、このバイクから発されている “気負わせない”というおもてなしは、僕は凄く大きな美点だと感じました。

 

 

■エンジンのフィーリング 

 

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1300ccフィットのエンジンを、半分に切って搭載したといわれるエンジン。

「鼓動感を重視した」という開発者インタビューを読み、 どんな感じかな?とちょっと期待していました。 走り出したすぐ、それから再加速する際に、 ボトボボボッツという排気音と共に、 コロコロッという四気筒には無いエンジンフィールを感じます。

 

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ハーレーのドコドコ、 モトグッチのトコトコとは違い、 現行ロイヤルエンフィールドの様に角が取れたパルスフィーリングで、 控えめであまり主張しない感じの鼓動感でした。

大学生のときに借りて乗った、スティードVLSに似た感じかな?排気音もそんな感じ。 そんなコロコロとしたエンジンが転がっている様子が感じ取れる 「味付け」がされていたように感じます。 出だしのトルク感としては悪くないと思いました。

 

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しかしそんな鼓動感も、巡航速度まで加速するとほぼ無くなり、 ツインとは思えないスムーズな走りを見せます。 700ccのツインなので、単純計算で1気筒あたり300cc超の排気量があるはずなのですが、 LTDとは比較にならないほどの静粛性。淀みなく力がわき出るフィーリング。 コレが現代のバイクなんだな、、、と感じさせられた瞬間でした。

 

■DCTとエンジン

 

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そしてこのバイクを借りた理由でも有り、 大いに期待していたDCTは、その期待を上回る出来で僕を迎えてくれました。 「スロットルをあおったら飛び出すので、慎重に操作してください」 とバイク屋さんに言われて心構えたものの、とくに操作は難しいものではありませんでした。

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むしろ驚いたのは変速ショックの無さで、 40km/hくらいまでソロソロと加速した段階で インジゲーターを見たら今4速で走っている事を示していて、 「まじか!?」と声に出して驚いてしまいました。

 

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よくよく意識を集中してみると、 腰下のあたりから、「カッ、、コッ、、」という変則に伴う油圧デバイスの作動音と わずかなショックが感じ取られ、なるほどこのタイミングで変速しているのね、 という事が分かるようになりました。 一度感覚がつかめると、 割とたやすく感じられるようになるものの、 それが気になって仕方が無いという類のものではありませんでした。

 

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Sモードに入れると、回転数がほんの少しだけアップし、ババーーーッと いう排気音に変わります。

シフトチェンジのタイミングが変わり、エンジンブ レーキの効きが強くなります。その他ふけ上がりとかも少し変わるので、インジェクターの燃料噴射量も恐らく変わっているのでいるのでしょう。 エンジンからのビビリが大きくなり、 ズバーーーッという音が鳴り響く。 ちょうど親父の現行ヴィッツのCVT制御のSモードに入れたときと々感覚です。 まぁそれが快音かといわれたら、、、、そうではない。 ざらつきがあってノイジー。 それが僕が最初に感じたNC700X-DCTのSモードでした。

 

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ただコレがくねくねし始めた山道に入ると次第に印象が変わりました。

回転数が上がることでノイズに感じられていた音が和音に変わり始め、 ライダーの意思と、音の出方がシンクロするようになりました。 コーナーで引っ張るところは引っ張って、 上り坂でダッシュした後はスパッとシフトが変わって高速をキープ、 Dモードでは「燃費を稼ぐからいち早く次のギアへ入れるよ!」というシフトタイミングだったのですが、 Sモードでは山走りに適したメリハリの利いたシフトがオートで決まります。

 

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ただ急な下りワインディングでは、 Sモードでもコーナーでブレーキングする直前に勝手にシフトアップしてしまい、 「意に反する」挙動を取る事もしばしば。 さすがにバイクが目を持っているわけは無いのだな と感じました。

(cf:車の方ではGPSとカメラ連動で、最適なシフト選択してくれる機能が実用化されつつあります)

 

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そんな時は、 MTモードにして強制的に3速や2速に固定してしまい、 おもいきりレブリミットにぶち当てながら走り抜けました。 最高出力が50馬力程度とはいえ、もともと低回転側に振っているエンジンなので、 スロットルに対するトルク感度も良好。 限りなくロスレスで、地面にがっちり伝えているリニア感が気持ちいい。

 

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おそらく普段4気筒などのマルチエンジンに乗られている方から、「全然拭けあがらない」「だるい」というインプレ があるこのエンジン。 僕からしたらめちゃくちゃスムーズに回転が上がり、 回転数とトルク・パワーの出方に「ずれ」がない、よく回るエンジンだなあなぁと感心しました。

 

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カチッとしたタッチではないものの、 指3本で確実にマシンを減速させる信頼できるブレーキ。 そして「どんな体制からでもリカバリできるんじゃ ないか?」 と錯覚させられる軽快な車体と、ガッツリ粘るラジ アルタイヤとサスペンション。

性能面でLTDが勝てる要素は、何一つありません。

 

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おーし、これは調子がいいな~♪ とノリノリで山道を走り抜けることが出来ました。

 

 

その後ワインディングをクリアして車の多い幹線道路に戻ると、 エンジンのノイズというか、車速が延びないフィー リングが気になります。 「あぁ、今Sモードだったんだ」と思い出し、Dモードに入れ巡航すると、 エンジンがストールしたか後思うほどの、スムーズさとノイズの少なさに愕然としました。

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しこたまワインディングを走った後に復帰したDモードは、 ものすごく硬い鉄板の上を、これまた硬く大きな鉄の車輪が、 コォーーーーッという乾いた音を立てながら転がっている…。 そんな“超ウルトラスムースなフィーリング”。

 

誤解を恐れずに言えば「新幹線に乗っている」。 そんな感覚でした。

 

■燃費

 

巡航時の回転数は2000回転未満。 スロットル操作をするとボコボコッという音ととも に鼓動を伴い加速するので、 エンジンがかかっているという事は分かります。 いずれにしろ信じられないほどスムーズ。

 

返すときにガソリン満タンにしたら、リッター26km走りました。 結構回して走ったのですがね。すごい燃費だ。。

 

 

■敢えて難点を挙げてみる

 

段差の乗り上げ時のアクション

NC700X-DCTはめちゃくちゃ出来がいいマシンです。

あえて難点を挙げるとすれば、 アスファルトの継ぎ目などの段差を乗り越えたときの挙動が、 やたらオーバーリアクションだなぁと感じました。

LTDでガツンとショックを感じながらも、難なく通過できる舗装の継ぎ目で、 ずるんっ!と後輪がスライドするような感覚が発生 することが何度かありました。 結果的に言えばそれ以上の事は何も起こらないので すが、 ちょっとびっくりさせられました。 サスペンションのセッティングなのでしょうか・・・?

 

渋滞時のギア選択

それから、渋滞中に加速減速を小刻みに繰り返すような状況では、

「バイクがどのギアを使って走っていいかわからない」

ような状況に陥っているような気がしました。 コレはマイチェン(NC750シリーズ)で改善されることでしょう。

 

 

限界高すぎ

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あとコレは現代のマシン全てにいえる事かもしれま せんが、 絶対的な性能と限界が高すぎて、多少のことやっても全然怖くないという感じを受けました。

追越しなどで瞬間的に3桁出しても、 車体が強いしエンジンもまだまだ余裕たっぷりで、 全然怖くない。

ワインディングでコーナーを進入するときも、 腰を切ったり体を入れたりしなくても普通に曲がれる。 「あれ、こういうコーナーは苦手なのかな?」とい う状況でも、 ちょっとのリアブレーキ操作で姿勢制御したら、速度を落とさずうまく曲がれる。

 

アドレナリンの噴出と、心が躍る快感を味わった後、 速度計がすごい数字を指し示しているのを見てゾッ とする。 と、、、 難しい事も容易にこなしすぎて、少し怖くなりました。

 

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車体的な性能限界を高めていくことにより、 日常使う状況での乗りやすさや扱いやすさにリンクしているとは思います。もちろん、悪いことではないです。 ただ危険なことへのハードルも下げてしまっているのかもな~。 と感じたのでした。

 

 

■まとめ

 

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そしてNC700Xはイージーライドが出来て乗りやすく、とてもフレンドリーなマシンでした。

今回のレンタルは非常に勉強になりました。 走る・曲がる・止まるがしっかりと熟成されている現代のバイクに乗る事は、 旧車の美点・欠点をしっかり把握できる比較材料になりました。 とくに旧いマシンに好きで乗っていて、長く現行車に触れてない人は、 中型クラスなら1日1万円位からでレンタルできるので、一度乗っておくことをお勧めします。 なんと乗りやすいことか!と目からうろこがいくつも落ちると思います。

その後「自分がどちらが好きか?」「現行と旧車のドッチ派か?」 という事を 客観的にジャッジすればいいかなと。 選んだほうをより好きになれると思います。

 

長々と書きましたが、以上です。

 

 

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