XS650スペシャル 裏勝り的なカスタム車両

この純正っぽいXS650スペシャル。

実際、パット見では大きなモディファイはされていないものの、よく見ると絶妙な味付けが随所に散りばめられています。オーナーのこだわりが詰まった味がある一台でした。

 

TRカンパニーでZ400LTDのオーバーホール&ボアアップが終わって引き取りに行った際、わざわざ見送りに来てくれたのがOさん。

その愛車が、このXS650スペシャルでした。

 

 

この車両、君はバイクに乗るだろうのVol.2で紹介されています。(ウェブページはこちら

 

紙面には敢えてのモノクロ写真で掲載されていました。こうなると、車体のフォルムとオーナーさんの表情とかに目が行きがち。

自分はリアのシーシーバーにフォーカスが凄く当たりまして、それが特に印象に残っていた一台でした。

このシーシーバーは、当時物のキジマ製かな?と思っていたら、リード工業製だとのこと。自分も昔全く同じものを装着していた時期があります。あれもリード製だったのかもしれません。

いまは長野BSLTDさんにお譲りし、装着して走られています。

 

 

こだわりのパーツ類

一つ一つの部位を掘り下げていくと、色んなエピソードを伺う事ができました。

 

ウインカー

まずウインカーがノーマルです。

最初は自分と同じ「バレットウインカー」にカスタムされていたようです。有るときに純正の形の面白さに惹かれるようになり、純正戻しを決断されたとか。

このヤマハのおっぱいウインカーいいですよね。

ウインカーはある程度小さいほうがいい、という風に考えていた時期が僕にもあったのですが、最近は全体のバランス、または他者の交通や視認性などを考えて、適度に大きいものもありかなぁ、と考えが変わってきている部分もあります。

丁度いいんです。このサイズ。

これ以上大きいとちょっと野暮いし、小さかったらウインカーステーの太さ・長さとのバランスが、どうにもチグハグになりかねない。

GKデザインが練って作ったんだろうなぁ、というエッセンスが感じられる部分です。

 

 

シート

シートは純正ではなく、ラズルダズルさんに張りなおしてもらったもの。

ダイヤモンドステッチ。一時期のスズキのオフロードバイクに多かったイメージがあります。タックロールではなく、敢えてのチョイスが光ります。

もともと割とフラットなシートなのですが、リア側にスポンジを盛ってキング&クイーンシートにしてありました。

 

 

ペイント

一番驚いたのがこの塗装。

ぼくね、これ「じゅんせい」だとおもっていたの。

だってヤマハっぽいじゃないですか。ツートーンの塗り分け。SRとかで山ほど見たし。

 

でも塗装の「銀箔仕込み」の話が話題に上がったとき、

Oさん「私のバイクもそうですよ」

MINORU「??」

 

という流れになり、実車を見て驚愕。

 

これカスタムペイントだったんだ。。

 

どうもXS650SPLのタンク塗装は、黒一色、もしくはマルーンと呼ばれる深いワインレッドの様な単色塗装しかないらしく、ツートーンは存在しないようなのです。

赤い部分の下に銀箔を張り込んで、その上から赤塗装とクリア厚く吹き込まれているため、独特の深見・立体感を持つ塗装に仕上がっていました。

そして黒も単色ではなく、赤のラメフレークを散らばらせた特別仕様。

 

タンク上部にはマーシャルのネコさんが鎮座。これは金箔です。

 

遠目から、はたから見たら純正風の香りがしているのに、

実はこだわりぬいたパーツ選定と技巧がちりばめられている。しかも近くで見て驚き、なおかつ説明されて初めてその深さが分かる奥ゆかしさ。

何ですか、この裏勝り的なディティール。

 

粋だ!

これを粋の世界と言わずしてなんと言おうか!

 

こだわりが強い車両を見るのは、本当に楽しいです。

 

 

まとめ

オーナーのOさんはとても丁寧な方で、自分質問にも丁寧に答えてくださりました。

おかげで話題がどんどん広がっていき、楽しい時間を過ごせました。

 

東京と栃木でちょっと距離があるのですが、タイミングが合えば、短時間でもいいので一緒に走りたいですね。

和製アメリカンミーティングをやりたいです。

ありがとうございました。

 

以上です。

 

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