粘度が違うオイルを混ぜて使っていいのか

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先日バイクの慣らし運転の一環として、エンジンオイル交換をしました。

その際、

10W-40では柔らかすぎるけれど、20W-50では固すぎる。

という理由から、両者のオイルをブレンドして中間的な粘度のオイルを作ってみよう!という実験をしました。

結果的に、現時点では普通に走れています。

 

その際、色んな方から有益な情報をアドバイスいただきました。

「これは公開しておいたほうが良い情報だな」

と感じましたので、今回記事にまとめて残しておきたいと思います。車にもバイクにも通じることです。

 

 

 

 

まぜるな、特にマルチグレードは

 

結論から言うと、

 

粘度が違うオイルは混ぜない方がいい。同じ銘柄であっても。特にマルチグレードは。

 

と言う事です。

これは複数の方からアドバイスをいただました。プロ、またはハイアマチュアの方も同意見でした。

 

 

これは自分の考えで、正直なところ、

全く違う銘柄を混ぜたり、化学合成油と鉱物油を混ぜたりするのは良くないだろう。

だけど、同じメーカーの、同じブランドの商品だったら、多少粘度の違いがあったとしても混ぜてもOKなのではないか?

 

なんて思っていたんです。

 

でも、「やらない方がいいよ~」 という意見でした。

数人の人から言われました。ネットで検索しても同じ意見が出てきます。 

 

 

何の添加材が入っているか知っている??

というのも、

  • オイルは粘度が違う場合、入っている添加材が違う事が多い
  • 特にマルチグレードの場合、低温~高温環境まで、広い範囲で油膜を保持しなければならない
  • 添加剤同士の相性は、プロでも頭を悩ませている

というのが理由のようです。

 

ベースオイルに対して、

  • 低い粘度でも油膜をキープしたり、
  • ピストンなどの洗浄成分を高めたり、
  • 高熱がかかってもオイルの成分を安定させたり、、、、

これらの機能を持たせるために、配合されるのが様々な添加剤が多数含まれています。

 

知恵袋のコメントを一部改変して引用:

エンジンオイルにはそれぞれ適した配合の添加剤が含まれており、それら添加剤の成分や配合はオイルによって違って異なる。そのため違うエンジンオイル同士を混合した場合は、そのバランスが少し崩れる。

また酸性の添加剤と、塩基性の添加剤の間で反応が発生することもある。

  • 例:塩基性の過塩基性Caスルホネートと、酸性で摩擦調整剤として使われる、「脂肪酸」や防さび剤の「有機酸」などが反応した場合
    • それぞれの添加剤の効果が低下すると共に、カルシウム塩が沈殿してしまうことが起こり得る。
    • カルシウム塩は高硬度になることが多く、エンジンにダメージを与えてしまうこともある。

ただし、こういった添加剤間の反応は反応速度が遅く、すぐに問題が生じるわけではない。しかし言い方を変えれば、長期間の使用で問題が露呈する可能性があるとも言えます。

また最近の高純度に精製されたベースオイルは、性能が良いものの添加剤成分を油中に保持する力が弱くなってもいる。

そのため他の油との混合により、極性の強い摩擦調整剤などが析出・沈殿しやすくなる場合がある、添加剤成分が析出すれば、その成分が受け持っていた能力が損なわれることになる。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1495929864 より

 

 

エンジンオイルには多数の添加剤が含まれることが前提

またエンジンオイルの素性は、API規格とよばれる、米国石油協会(API)とSAE、そしてアメリカ材料試験協会(ASTM)の三者が定める規格によって、細かく規定されています。

 

 

 

記号 説明
SA 無添加純鉱物油。添加油を必要としない軽度の運転条件のエンジン用。特別な性能は要求されない。
SB 添加油。添加剤の働きを若干必要とする軽度の運転条件用。スカッフ防止性、酸化安定性および軸受腐食防止性を備えることが必要。
SC 1964年から1967年式までの米国乗用車およびトラックのガソリン専用。ガソリンエンジン用として、高温および低温デポジット防止性、摩耗防止性、さび止め性および腐食防止性が必要。
SD 1968年式以降の米国乗用車およびトラックのガソリン専用。
デポジット防止性から腐食防止性まで、SCクラス以上の性能が必要。SCクラスの用途にも使用可能。
SE 1971年以降の一部および1972年式以降の米国乗用車および一部のガソリントラック車用。酸化、高温デポジット、さび、腐食などの防止に対し、SA、SC油よりもさらに高い性能が必要。
SF 1980年式以降の米国乗用車および一部のガソリントラック車用。
酸化安定性および耐摩耗性においてSEよりもさらに高い性能が必要。
SG エンジンメーカー推薦下で運転される1989年以降のガソリン乗用車、バン、軽トラックに適応。SG油はAPIサービス分類のCC級(ディーゼル用)の性能も含み、以前の等級に比べてデポジット、酸化、摩耗、さび、腐食などの防止に対しさらに高い性能が要求される。
SH エンジンメーカー推薦下で運転される1993年以降のガソリン車に対応。SGの最低性能基準を上回る性能を有し、耐デポジット性能、耐酸化性能、耐摩耗性能および耐さび性能、防食性能でSGに代わるもの。DID-CID-A-A-52309およびILSAC/GF-1などエンジンメーカー規格のシークエンス試験要求性能に合致していること。
SJ エンジンメーカー推薦下で運転される1996年以降のガソリン車に適用。SHの最低性能基準を上回る性能を有し、耐ブラックスラッジ性能、耐酸化性能、耐摩耗性能および耐さび性能、防食性能でSHに代わるもの。ILSAC/GF-2など、エンジンメーカー規格のシークエンス試験要求性能に合致していること。
SL エンジンメーカー推薦下で運転される2001年以降のガソリン車に適用。SJの最低性能基準を上回る性能を有し、高温時におけるオイルの耐久性能・清浄性能・酸化安定性を向上すると共に、厳しいオイル揮発試験に合格した環境対策規格。
SM SL規格よりも、省燃費性能の向上、有害な排気ガスの低減、エンジンオイルの耐久性を向上させた環境対応オイル。またこれまで試験の無かった劣化油の低温粘度を計る試験が追加され、低温流動性、酸化劣化に優れたベースオイルを使用する必要がある。
SN これまで一番厳しい規格であったSM規格よりも、省燃費性能、オイル耐久性、触媒システム保護性能の改善が求められる。省燃費性能はSM規格対比0.5%以上の改善。オイル耐久性はデポジットの発生をSM規格対比14%以上改善。触媒システム保護性能の改善は触媒に悪影響を与えるリンの蒸発を20%

BPオイルの公式HPより引用:http://www.bp-oil.co.jp/qa/qa04.html

 

このように、どんなオイルにも添加剤が基本的に含まれています。

年を経て規格が新しく設定されるごとに要求が厳しくなり、それをクリアするためにいろいろな添加剤をブレンドさせてオイルは作り上げられています。

 

 

添加剤はどんどん増える

その配合量や成分など、その種類は多岐にわたります。各オイルメーカーが研究したり材料メーカーと協力したりして作り上げた、ある種門外不出的な部分も有する秘伝のレシピです。

 

 

そして次から次に新しい添加剤・薬剤が開発されます。

 

新規のもの、既存のものの成分を一部改変したもの。混合物。

それぞれがどのオイルに配合されているか、完全に把握することは不可能。

ましてや、異なる添加剤を合わせて使ってしまった場合、どのような効果をもたらすか。

そんなことは、全くわからないのが現状なんだと、オイルに詳しい方からお話を伺いました。

 

実際の具合事例

事実ある種類のオイルと、また違うオイルを混ぜて使ってしまったため、なんとオイルが硬化。

エンジンを破損させてしまうという事例もあったようです。

当該の車両はホンダの単気筒バイクだったようですが、その方はエンジンをオーバーホールし、クランク周りのベアリングなども一切合切交換するはめになったとのことでした。

 

自分の友人も、

「フラッシングオイルにいいかもね~」

と言って、手持ちの端切れ的な分量のオイルを混ぜてしばらく乗っていました。あれはとても恐ろしい行為だったのだと感じました。。

自分が見ただけで4種類ぐらい混ぜてたからなぁ。化学合成や鉱物油など関係なしに。。。

 

 

 

条件を安定させる

 オイルについては、あれやこれや使い分けていくのもとても楽しいと思います。

実際自分もそうで、いろんなオイルを試して変化を楽しんでいました。

 

ですが安定して、永く性能を発揮させるためには、「使ってフィーリング良く感じた、同じオイルを使い続ける」というのも、重要なことなのかもしれません。

 できるだけ同じメーカーの同じ銘柄・粘度のオイルを使う。

 

  

 

じゃあ季節によって、オイル粘度は変えちゃダメなのか?というと、オイルメーカーもそこは考慮しているみたいです。

オイルメーカーさん曰く、

  • 自社のブランド同士だったら、多少混ざったとしても問題が起きにくいように、配合は考慮している。
  • ただ、積極的にまぜると、何が起こるか分からないからやめてほしいなぁ・・・

とコメントされていました。

 

他のメーカーのオイルとの相性なんて、「そこまではしらねーよww」ってことなんでしょう。

まぁそりゃそうですよね。

 

 

抜く時は、できる限り完全に抜く

 上記の事もあり、オイルを抜く時には完全に抜くようにした方がよさそうです。

 

 

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ちょっと話がそれますが、、、

 

昔お話をしたバイクのエンスージアストの方は、オイル交換は1日がかりの作業であり、

「センタースタンド、もしくはバイクスタンドを使用して、一昼夜オイルを抜き続ける。可能な限りオイルを抜くべきだ」

 ということをおっしゃっていました。

 

また他のバイクマニアの方は、キック付きのバイクに乗っていらっしゃったのですが、

「オイルを抜いた後、プラグホールを外して、数回手でクランキングさせて外に押し出す。数回分なら油膜残ってるはずだ」

というニュアンスのことを述べられて、交換作業に対するこだわりを持っていらっしゃる方もいましたね。

 

私としては、「そこまでやるかなぁ」というのが正直なところ。

どうしてもエンジン内部の構造上、オイル溜まりはあるだろうしね。時間かけたら抜けやすいことは間違いないだろうけれど、果たして…。

特に後者のキックですが、セルモーターのみの自分のバイクだと怖いっす。。ギュンギュンギュン ガリリリ!とかとか。

 

 

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自分がやってるのは、またがって車体を左右に揺らして、オイルパン底面に残っている旧いオイルの排出を促進してあげるとかですかね。

 

どうしてもエンジンオイルが残ってしまうのは、しょうがない条件として考えるべきかなぁなんて思っています。

むしろ交換頻度を上げて、できるだけきれいなオイルが入っている時間を長くしたほうが良いのではないか、と僕は考えます。

 

 

まとめ

クルマ・バイクにかかわらず、年度違いのオイルは混ぜないようにして使ったほうが良さそうです。

車両によってお気に入りのオイルが見つかったら、それを続けて使い続けるのもおすすめです。選ぶのは楽しみだけど悩みにもなるし、「これを使う!」って決めると楽になる部分も大きいと感じています。

 

自分の場合は古いバイク向けの鉱物油として、Penn Grade 1(ペングレード1)というものを使っています。

緑色のオイルで、潤滑性能を高める亜鉛化合物がふんだんに入っています。自分はこれをしばらく使い続けたいと思っています。

PENN GRADE1(ペングレード1)とBRAD PENNの違い

 

 以上です。

 

 

 

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