究極のDIYカスタムされたエストレヤ ~パイオニアランでの再会~

先日のパイオニアランで、このスーパーマシンに再会しました。

これ信じられますか?エストレヤなんですよ。

 

前回お会いしたのが2015年だったので、8年ぶりです。

自分が先日のパイオニアランジャパンで、もう今回もそろそろ終了かな、というときにスタッフ活動をしていると、

「MINORUさんですよね?」

とオーナーさんから声をかけていただきました。うれしかったです。

 

 

このマシンとの出会い

この超絶カスタムされたエストレヤとは、先ほども申し上げたように、パイオニアランジャパンでお会いしました。

 

最初にお会いしたのが2011年の回

自分が初めてエントラントとして参加した回ですね。

 

この時点で、アマルのデュアルキャブ化とかされています。

マニホールドは自作のアルミブロック削り出し。ハイコンプになっているので圧抜き用のブリーダーパイプがプッシュロッドみたいにそびえ立っていたりと、飛びぬけた存在感のカスタムをされていました。

この時から異彩を放っていたんですが、2023年の様子を見るとまだだいぶシンプルに見えるから恐ろしいです。

 

その次が2015年の回ですね。

 

2015-05-10 10.01.47.jpg

4年間でタンクにヘッドライトにシート、フロントタイヤにスイングアームにリアホイールと、ほぼ丸々別物に変わっています。

タイヤの太さが全然違いますね。

詳細はこちらの記事を読んでほしいのですが、エンジンも350cc以上になっています。それに対する熱対策とかもとんでもなくて…。

 

 

そして2023年現在

これですよ。

えっと…どこから語ればいいか・・・・。

お話に夢中になって、写真あんまり撮影していないんです。申し訳ないです。

 

エンジン回りが一番すごいと思うので、そこを自分がお伺いした範囲で書きます。

まずエンジンは420ccくらいにボアアップされています。もともと350ccとかだったそうなんですが、それをさらにボアアップされたそうです。

エストレヤのエンジンってそんなにボア広げられるの!?って思うんですが、

 

実際相当限界に近いみたいで、シリンダーの表面・フィンとフィンの間から、薄くオイルがにじんでいるみたいです。あまりにブロックの肉厚が足りなくて、、、、

なんか考えられないことが起こっています。

 

聞いたことを箇条書きにしていくと、

  • ヘッドにオイルが回らないので、電動オイルポンプを装着して強制潤滑
  • 冷却が全然追いつかないので、オイルクーラーを5コアを2機掛け。渋滞時のアイドリング対応で、うち一つには電動ファンを装着。
  • 燃焼室が拡大したことで、右側からヘッドに刺すプラグ1本では燃焼にムラが出てノッキングが発生。対策としてプラグホールを追加してツインプラグ化。
  • 純正よりもはるかに重いフライホイールを装着。
  • 排気は近年の850cc以上になったトライアンフの純正マフラーを左右2本だし。スイングアームの下あたりに分岐があります。
  • これらをアマルのツインキャブ。これでセッティングを出し、楽々高速巡行できるスーパーエストレヤに。

 

 

フロントタイヤもダブルディスクになっています。確か、GT550用とかっておっしゃられていたような。

フェンダーの取り付け方とか、エンジンガードに取り付けられたサブライト(実はメイン?)の装着方法とかも結構ぞくぞくします。

キャリパーのホースの二股っぷりとかもやばい。

 

 

んでもって何がすごいかって、これほぼ100% DIYでやられているんです。

オイルラインの追加とか、ツインプラグ化のヘッド加工とか、その辺もほぼすべてご自身で加工されている。フライホイールの重量アップとかも何から何まで。
もちろんボアアップのためのボーリングとか、極めて専門性が高い加工については一部依頼されているかもしれませんが、ピストンの選定とかそのあたりはオーナーさんの知識が非常に大きいはずです。

外装関係の切った張ったならまだしも、内燃機にここまでチャレンジングな事をDIYで手を入れるっていうのが…。ちょっとにわかに信じられないんですよね…。

ご職業がメカニックさんなのかもしれませんが、にしてもどんな加工技術と設備を持っていらっしゃるんだ…。

 

 

ボアダウンしたメグトレア

お連れ様の「メグトレア」もご来場されていました。

こちら、ストリートバイカーズという雑誌に昔取り上げられていた車両です。

 

 

自分が以前見たときは、この雑誌に掲載された時の状態でした。

スーパーエストレヤが2011年に装着されていたタンクがついていますね。オーナーさん同士で融通されあっていたのかもしれません。

 

エストレヤのモデルになった車両の一つと言われている、メグロSG等の250ccクラスの車両の乗り味を再現することを目的に、ボアダウンして210cc程度にし、結果的にロングストローク化したマシン。フライホイールも特注の1.5kgというかなり重いものを装着されています。

 

シリンダーを縦に割って、板を取り付けられているんですよね。この板の理由については、聞くのを忘れていました。もし今度お会いしたら必ず聞こうと思います。エンジンヘッドのあたりから飛び出ている突起は、先に紹介したストリートバイカーズ誌によると、「進角調整機構」の名残見たい。

そして、腰下の部分を延長して、より重くて巨大なフライホイールを装着するためのキャパシティを確保されています。かなりの荒業ですが、しっかり収まっています。

スイングアームを含めたリア周りはメグロのパーツを流用。R18インチ化されています。チェーンカバーなんかはなんか見覚えがありますね。ホイールベースがすごく短いです。

 

 

ヘッドライトはトーハツ製です。

ひとつ前に紹介した、スーパーエストレヤもトーハツのものを流用されていました。

すごくきれいに収まっています。

 

まとめ

久しぶりに、DIYカスタムの強烈なエネルギーを目の当たりにしました。

エストレヤという同じ車両にもかかわらず、お二人ともご自身のやりたい事に対して、全く違ったアプローチでの取り組みをされているのが非常に面白いです。

 

とくにスーパーエストレヤの方。
パット見たらものすごくごちゃついていて、「これはいったいなんだ…?」という感覚を得るんですが、一つ一つお話を聞いていると、発生した事象に対しての対処を重ねた結果この形になった、という理由・ストーリーを語ってもらえます。

なので「今の状況における回答の一つ」という見方ができるようになるんですね。そう思ってこの車両を見ると、永久に嚙めるスルメのような技術のパズルを感じられるんです。

もっとトルクが欲しいから、排気量とフライホイールを上げて、そうなると冷却が追い付かないからクーラー追加。電動ファンを取り付けて渋滞対策し、それでも追いつかない分はポンプ増設。オイルも適切な粘土に合わせて、ツインプラグを化けして・・・・・・・・・

とまあずーっと続きます。すごく楽しいです。

 

カスタム・改造は表現手法

あと個人的に感じたのは、カスタムってきれいにまとめるばかりではないんだな、という事ですね。荒々しさの中の美学というか。

 

自分がバイク乗り始めてから20年くらいになりますが、乗り始めた当時はボルトオンカスタムとか、切って張ったみたいな奴もかなり多かったんですよ。自分もエーモンステーなんかを買ってシーシーバーとかサドルバックステーを作っていましたし。

 

それがSNSの発展なのか知らないけれど、「外観をきれいにまとめることがカスタムの必須条件」みたいになってきた流れが、確実にありました。ボルトオンパーツがどんどん鳴りを潜めていき、「ショップによるフルカスタムこそが至高」みたいな前提条件が出来上がった感があります。
あとは、リセールとかを考えてノーマルのまま乗るとか。カスタムしても純正カスタムパーツのみ使う、とか。

その風潮自体は否定しないですし、自分もBikeExifとかCUSTOM FRONTさんとかを定期的に見て、すごく楽しませてもらっています。ほとばしるプロの仕事のすごさって絶対にあるし。

※あと上の画像にだした、250ccのフルカスタム新車バイク、サンダーモーターサイクルさんのマシンはすごく興味があります。

 

 

ただそこまで到達していないとダメかというと、全く持ってそういうわけでは無いんですよね。誰もがそっち方面を目指す必要ないし。

整理整頓されているわけではないけれど、あくまでも「自分が乗るものだ」という割り切りの中で生まれた、粗削りさや無骨さ。付けたいものを付けたぞ感。それが塊となって姿を現したら、洗練されたフルカスタムとは別の種類のエネルギーを放つんだな、という事を感じました。

だって駐輪スペースに止まった時、「やばい、戦車が停まっている」と感じましたもん。オーラが半端ない。

まさにカスタムって、オーナーさんの主張なんだよな・・・。そう感じた今回の再会でした。

 

終わりに

長くなりましたが、これで終わります。

また来年のパイオニアランでもぜひお会いしたいです。

もしこのBlogまた読んでくださっていたら、朝走りにも来ていただけると嬉しいなと思います。

 

以上です。

 

 

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