ウインカーのカスタムについての記事を書こうと思ったのですが、今回はバーエンドウインカーについて特化したまとめ記事にしようと思います。
探してみたら、結構色んな種類がありました。それでは初めて行きたいと思います。
バーエンド・ウインカーとは
バーエンドウインカーは、ハンドルバーの端っこに装着されたウインカーのことです。
グリップウインカーとか、グリップエンドウインカー等とも呼ばれます。
大きな特徴としては、このウインカー1個で前後を共用するところ。通常前後左右で4個必要になってくるのですが、バーエンドウインカーを採用すると、2個で済みます。
以下に述べますが、もともとメーカーに純正採用されていた手法だったものが、時を経てカスタム手法の一つとして人気が出てきています。
バーエンドウインカーの種類
BMWタイプ
有名なものの一つがドイツの歴史有るモーターサイクルの、BMWタイプです。
無骨なメタルで構成されたケースの前後に、オレンジのレンズがはめ込まれています。このタイプは、BMW R50Sなどの、1950年台後半から60年台の車両に純正採用されていました。
スタイリッシュなデザインで今も人気です。
ベスパタイプ
もう一つ有名なのが、イタリア製の鉄スクーター・ベスパタイプ。
とんがりコーンのようなオレンジ色のウインカーが特徴的。全部プラスチックで整形されています。
ベスパを特徴づける、デザイン性の高いウインカーです。
カスタム例
こんな特徴的なウインカーですので、カスタムシーンでも様々な車両に採用されていました。
例えばこのSR400。
外装パーツなどの制作で有名な、シックデザインさんが制作した車両です。
ジャーマンテイストが感じられる素敵なカスタムです。実際に使われたパーツはこちらから。
そしてこちらはスーパーカブ。
パイプハンドル仕様にコンバートされ、そのグリップエンドにはベスパタイプが鎮座しています。
違和感なくきれいに収まっているのが素晴らしいです。
ベスパタイプはもはや定番カスタムになっていて、キジマさんも通常のラインナップの一つとして販売しています。
オリジナル形状の小さなバーエンドウインカーも販売されていて、これもまた魅力的です。
上記の写真では、カブの純正ウインカーの部分が綺麗に埋められているのも要注目のポイントです。
ステップにも
一時期のチョッパーカスタム・ストリートカスタムで、灯火器を極端に小さく目立たなくする、という風潮が流行りました。
そのときに出てきた、バーエンドウインカーを流用したステップエンドウインカー。
飛び技ですが、こういう使い方もできますね。
ストリートファイター
ここ10年程度でジャンルとして確立されてきた、スーパースポーツをネイキッド風にカスタムし、ストリートに持ち込んだストリートファイターというスタイル。
サイバー、ハイテック、エッジーな方向性に降ったカスタムが多いのですが、その中でバーエンドウインカーが使われることが多いです。
そのきっかけになったカスタムパーツメーカーの一つが、ドイツのモトガジェットさんと、ケラーマンさん。
どちらもアルミ削り出しのパーツを多用した、ソリッドな作りをしたパーツが魅力です。
Mブレイズ ディスク
灯火器を目立たなく、かつスタイリッシュに収めるというコンセプトの元、極めて高い質感を保持したまま、LEDを使った強力な光量を確保しています。
このウインカーは、エッジの効いたサイバーなカスタムだけでなく、旧いトライアンフやBSAなど、もともとウインカーが純正で取り付けられていなかった時代のバイクにも使われているようです。
ウインカーを付けなくても良いという、古いバイクの既得権を活かしつつ、安全を確保する。
ミニマムなオプションパーツとして、バイクの機能性と魅力をアップさせるカスタムだと思います。
問題点
この手のウインカーは、取り付けと使用においていくつかの難点が有るようです。
配線がちょっと面倒
構造上、ハンドルの中に配線を取り回す必要があるので、ちょっとした器用さが必要になります。
バーハンドルのような短いタイプだとさほど問題ないでしょうが、アップハンドルや幅広のハンドルに取り付ける場合は、上手く配線を通すのにコツが必要だと思います。
(詳しくは、「ハンドル 配線 中通し」などで検索してみてください。)
転倒時に破損する可能性ある
これは誰もが思うはずですが、タチゴケなどで転んだらまずウインカーが地面にヒットします。
実際に浸かっている人の話を聞いたのですが、割れることよりも曲がってしまうことのほうが多いようです。いずれにしろ交換となるので、リスクは存在します。
車検に通らない場合がある。
ウインカーに関する法規は、基本的に下記の通り。
- ウインカーの灯光色は”橙色“であること。
- ウインカーは 毎分60回以上120回以下の一定周期で点滅すること。
- ウインカーは左右対称の位置に取り付けられ、左右の間隔はフロントが30cm以上、リアが15cm以上であること。
- 100メートルの距離から昼間において点灯を確認できること。
以前は、法律上正面からみて70平方ミリメートル(mm2)以上という規制があったのですが、平成30年に改正が入りました。
方向指示器は、方向の指示を表示する方向100メートルの距離から昼間において点灯を確認できるものであり、かつ、その照射光線は、他の交通を妨げないものであること。
こちらの項目が優先されています。
とはいえ試験官の方が、「後ろから見えないよね、これ」と言われてしまうとアウトだそうです。
またその時の試験官によって、陸運局の場所柄、車検を受けるときのラインの忙しさなどによって、OKなレベルだったとしてもNGになったりパスしたりと安定しないとのこと。
F川さんが以前乗られていたロイヤルエンフィールドを車検に出した時、お店から「このままだと通す自信がないから、リアに小さなウインカーつけるね。」と言われたようでした。
まぁ珍しいカスタムの部類に入るとは思うので、目をつけられる可能性も上がり、検査の難易度が高いのかもしれません。
でもかっこいいよね
ただこれらのネガティブ要素は、気をつければ回避できるものがほとんどです。
とくに配線なんかは、1回やってしまえば終了ですしね。
このバーエンドウインカーがもたらす外観のインパクトは、通常ウインカーではつくることができない、唯一無二なものだと思います。
自分もいずれ、スクーター、スクランブラー的なカスタムバイクを作りたいなぁなんて思っているのですが、その中ではバーエンドウインカーは、かなり優先度が高いアイテムです。
ぜひ使ってみたいパーツの一つです。
以上です。
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