真鍮エッチング (2017年追記)

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10年7月号のLightning誌は真鍮特集で、真鍮エッチングのやり方が特集されていました。読まれた方も多いと思います。

 

で、それに触発されてやってみました。 ええ、出版社の思惑通りに事が運んでおりますw

 

 

腐食液を購入

早速ジョイフル本田で腐食液を購入してきました。何でも置いてありますあの店。正確にはジョイフル2です。

 

 

400円程度。格安です。

うーむ、薬品の原価って恐ろしく安いんだろうなぁ。。

 

 

作業の手順

l.jpg Lightningでは、カッティングシートなどを使用して図柄を切り抜く手法を使われていましたが、かなりテクニックを要することが分かったので、自分はレーザープリンターのトナーを使用する方法を使いました。

簡単な流れとしては、

  1. インクジェットプリンタ用の高品位専用紙に、レーザープリンターで図柄を印刷
  2. 真鍮板にアイロンを使用して、図柄(トナー)を転写
  3. 腐食液に投入して腐食させる

 こんな感じになります。

ではスタート!

 

イラストの印刷

図柄をインクジェット用の高品位専用紙に、レーザープリンタで印刷します。

高品位専用紙のほうが、普通紙よりもトナーを真鍮板に転写しやすいらしいです。

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今回は数パターンの図柄を作りました。左右反転はお約束。

最初にトライするのは”KZ4″の図案。 AC/DCのフォントを使い作製してみました。

 

真鍮板の切断

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真鍮板をカット。今回は0.3mmのものを使いました。

ホームセンターで売っている金切鋏で、簡単に切れる厚みはこの程度まで。0.5mmになるとキツ目の反りが出ます。

真鍮板は、カット後に中性洗剤で洗うなどして脱脂しましょう。

 

 

真鍮板への転写

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次に、真鍮板に切った図柄を重ね、高温のアイロンで押し付けます。

おもいっきり体重を掛けて、5~10分程度。 この工程でトナーを金属板に転写します。

この時、真鍮板全体にまんべんなく熱が行き渡っていないと、 トナーが落ちてしまいます。

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紙の表面が薄くコゲるくらいまで加熱して下さい。

 

水でふやかす

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■加熱した真鍮板を水に入れて、十分水を染み込ませます。

紙全体がふやけてきて、紙が浮き始めたら次工程へ。

 

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しっかり水を含ませたタオルに真鍮板を包み込み、 中温度に設定したアイロンでプレスして蒸し上げます。

アイロンは乗っける程度でOKです。 タオルは蒸されて火傷するくらい熱くなるので、 取り扱いには十分注意してください。 時間にして5分くらい。途中で裏返すといいです。

タオルが乾いてアイロンにへばりつくことがあるので気をつけて。。

 

紙を落とす

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水を張った洗面器等のなかで、指の腹で丁寧に紙を剥がします。

この段階でトナーが大きく落ちてしまうと、最初からやり直しです。 前段階でしっかり熱を入れ、蒸らしも十分に行ないましょう。

RIMG2275.jpg コレが紙を剥がした直後。 乾いてくると全体が白くなって来ます。

これは、まだ紙が薄く残っているためです。 再度水の中でチョットずつ剥がすか、消しゴムを使って落とします。

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トナーの様子を見ながら、ちょっとづつこすって紙をこそいでいきます。

力の限りこすらなければトナーははがれませんが、丁寧に落としましょう。

 

修正

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はがれてしまった部分を油性マジックで補修します。

油性マジックはマスキングの効果があるので、 簡単な部分はコレで補修できます。 細かい文字の部分も、予想以上に綺麗に転写されていました。 2mm×2mm程度の小さな文字も大丈夫です。 これは可能性が広がります。   

 

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※ちなみにトナーの転写が悪かったり、蒸らしが足りないと、こんな風にボロボロ剥がれてしまいます。細かい文字部は修正不可能。。 裏面を使ってもう一回転写からスタートです。

 

エッチング開始

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腐食液を非金属製の容器に入れて、その中に真鍮版を投入して腐食させます。

腐食液は酸性なので、金属性の容器に入れると容器を侵してしまうので、 必ず非金属製の容器に入れましょう。 用途に応じて濃度を変える必要があるので、説明書をよくお読み下さい。

 

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今回は食品保存用のタッパーに液を入れ、 とろ火で湯煎しながら腐食させました。 温度が高いほど腐食効果が高くなるとの事だったので、 このような手法を使いました。

あと、トナーを転写した裏面は必ずマスキングテープなどで養生してください。 養生なしで腐食が進むと、そのまま穴が開いてしまいます。

 

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軽く攪拌しながら、10分ほど腐食させた結果がこちら。

 

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細かい文字の部分もきれいにエッチングできました。 腐食液の濃度が濃いと、処理速度は速くなるものの表面が荒れやすくなり、濃度が薄いと時間がかかる分面が荒れにくくなるようです。

トナーは爪でこそぎ落としました。 水性ペイントはがし液を使うと、きれいに労せず剥がすことができるそうです。

自分の場合持ち合わせが無かったので、原始的な方法になりました(苦笑

 

RIMG2314.jpg RIMG2315.jpg 別のデザイン図案。KISSのフォントを使って”KAWASAKI”. こちらもエッチング完了。

文字の際のラインが荒いので、もうちょっと濃度を落としたほうが いいかもしれません。

 

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微妙に分かりにくいと思いますが、黒マッキーを上から塗りたくって、 パーツクリーナーを染み込ませたウエスで軽く拭いた様子。

要はガンプラの墨入れですね。ガンダムマーカー懐かしい。。

腐食して凹んだところを真っ黒く塗りつぶすには、 アクリル絵の具なんか使うといいかもしれません。

これで作製は終了!

 

バイクに張る

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裏面に屋外用両面テープを貼り付けて、バイクに貼り付けます。

両面テープ舐めてたら、痛い目にあうくらい粘着力あります。 一回貼り付けたらまずはがれないです。

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貼り付けた図。

思ったよりスペースが無くって、縦に貼り付けました。 “KAWASAKI”エンブレムはシートの背面にペタリ。

後者はもう少し大きいほうが好みなので、あとで作り直そうかと思います。小さすぎてアールを描いてカットするのが難しく、微妙な形になってますんで・・・。

 

図案をカットしてから、およそ小一時間でエンブレムが作製できました。

いやぁ、これもの凄く楽しい♪

キレイにエッチングされてたときの嬉しさはひとしおです。 パニアケース用のエンブレム図案も考えているので、 夏休みに作製して貼り付けよっと。

 

以上です!

 

 

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