ヤフオクで購入したグラストラッカーには、納車時、スーパートラップマフラー(通称スパトラ)が装着されていました。
2000年代のストリートバイク・トラッカーカスタムブームを牽引した、言わずと知れた大人気パーツです。当時は誰も彼もがこのマフラーを付けて街を走っていた記憶があります。エキパイがもう少し長いタイプなど色々と種類がありましたが、この個体に付いていたのは、車体の真下あたりから短く横に生えているショートタイプでした。
で、このマフラーが、まあうるさかったのです。
スーパートラップがうるさい
スパトラといえばもともとアメリカで開発されたダートトラックなどのレース界隈で使われていたレーシングパーツです。エンド部分にある「ディスク(皿)」の枚数を増減させて排気効率や音量をコントロールできます。
枚数を減らせば排圧が上がって音量も下がる……はずなのですが、限界に近い「3枚」まで減らしてみても、単気筒特有の弾けるような排気音はそれなりに元気が良すぎました。
「これは近所を気楽にお散歩するボリュームではないな……」
数年前に引っ越してきて家を建てた手前、近所迷惑になるのは避けなければなりません。

そう思い、かつて様々なサードパーティから発売されていた「クワイエットバッフル(消音用のインナーパーツ)」をヤフオクで落札して試したりもしました(参考HP)。排気効率をあえて適度に落とすことで消音し、250ccクラスの小排気量・単気筒エンジンなら排熱のバランスが整って逆にトルクが出て乗りやすくなる、という触れ込みのパーツです。
しかし、結果はさほど変わらず。やっぱりうるさいものはうるさかった(悲)。
↓奇跡的に撮影していた、スパトラのアイドリング動画
新しい中華バッテリーが届いたので、とりあえず始動まで持って行きました。
直キャブだったのはエアクリーナーボックス(崩壊したフィルター除去済)を装着して暫定対応、スパトラは8枚も入っていたディスクを3枚に減らし静かにしました。
ギリギリ許容範囲の音になりました。 pic.twitter.com/6pjDtDslQx— フジイミノル (@fujii_minoru) September 23, 2025

それと同時に、別記事で書いている通り「中華パチモンPWKキャブ」のセッティングがとにかく出ず、始動とアイドルはするものの、低回転からかぶりまくって安定しない日々が続いていました。そもそもキャブ単体としての精度に限界があることが見えてきたため、ここで僕は腹をくくりました。
「給排気を、すべて一度純正相当にリプレイスしよう」
そう決意し、スーパートラップを車体から取り外すことにしました。
25年選手、純正マフラーの奇跡的な入手

メルカリの参考出品画像(写真未撮影でした)
方針が決まれば、次は純正マフラーの捜索です。 ありがたいことに、グラストラッカーは長年にわたりそこそこの台数が売れた車両なので、オークションで比較的簡単に純正マフラーを手に入れることができました。
とはいえ、初期型はすでに25年選手。立派な旧車の領域に入りつつあります。
途中からインジェクション仕様の2バルブになっているため、純粋なキャブ車、特に4バルブ仕様のマフラーはあと数年も経てば一気に市場から姿を消し、入手困難になっていくはずです。タイミングとしては結構ギリギリだったと思います。
届いた純正マフラーは、年式相応の多少の傷や凹みこそあるものの、全体的なクオリティは十分に高く、実用にまったく問題のない上物でした。これは本当に運が良かった。
ちなみに、役目を終えたスーパートラップマフラーも、需要があるのかそれなりの値段で売却でき、今回の純正パーツ調達費用のいくらかを補填することができました。こういう循環が今なお回っているのも、この手のバイクの面白いところです。
知恵の輪のような取り付け作業
実際の取り付け作業ですが、サイレンサー手前の配管を、右側のリヤブレーキペダルの隙間に絶妙な角度で通さなければなりません。
最初は「え、これ本当に通るの?」と知恵の輪状態になり、少し手こずりました。しかし、車体を傷つけないように色々角度を変えながら探っていくと、ある一点でスルリと収まるポイントがあります。そこを狙って差し込むことで、何とか取り付けができました。
気がかりだった排気漏れも発生せず、きれいに取り付けることができました。
3. 「普通に走れる」という、純正マフラーの底力
こうしてエアクリーナーボックス、純正キャブ、燃料タンク、そして純正マフラーと、空気の入り口から出口までの「通り道」がすべて元通りになりました。振り返れば、なかなかの大仕事でした。
キーを回して、セルボタンをプッシュ。 「トトトトト……」と、拍子抜けするほど静かで安定したアイドリングが響いたときは、心底ホッとしました。
やっぱり純正マフラーは静かですし、低速トルクが太くて圧倒的に走りやすいです。この「普通に気持ちよく走れる状態」へ、手軽に、そしてお財布に優しく戻せることが、グラストラッカーの大きな魅力だと痛感しました。
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メカニズムがシンプル
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中古パーツの流通量が多くて手に入りやすい
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DIY派に優しくて弄っていて楽しい
マフラーからの静かな排気音を聞きながら、「あのタイミングでこのバイクを買って、本当によかったな」としみじみ思いました。一連の「純正戻し」という大きな関門を突破したことで、グラストラッカーの公道復帰プロジェクトは一気に、そして確実に前進しました。
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作業日:2026年1月
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かかった費用:16,000円(純正マフラーをヤフオクで購入)、スパトラの売却益 11,000円
↓グラストラッカーの整備記録をまとめたページ



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