
引用元:GS1000と日々の日記 http://mameshiba198.blog129.fc2.com/blog-entry-1866.html
まめしばファクトリーというお店があります。
もともとGS1000というスズキのバイクのチューニングやメンテナンスを記されていた個人ブログでした。現在もオフィシャルブログは、「GS1000と日々の日記」です。
それが段々とCRキャブレターのセッティング記事やオイルや添加剤のインプレに始まり、自作の点火系強化部品、その他のオリジナルパーツの製作(オリジナルブランドのオイル!)といった、中身と活動が個人というレベルを飛び越えたハイマチュアレベルにステップアップ。
そしてとうとうお店を構え、Webike!に商品を納めるまでに規模を拡大された、一部界隈で大変有名なブログです。
そこで、昨年から猛プッシュされていた部品。

それがこのブリスクプラグです。
プラグといえばNGK一択だった私。イリジウムであまり差を感じられ無かったので、ずーっと標準プラグを愛用していました。

それが、このチェコスロバキア製のプラグの存在を知ってから大変興味をもち、トライしたいとずっと思っていたんです。
これがブリスクプラグだ
コンセプトは、「火花(火炎核)を大きく発生させる作り」になります。

普通のプラグはこの形ですよね。
中心電極に対し、アーチ型に接地電極が覆いかぶさっています。この両電極間に火花が発生。
実際は細い線状のスパークが走るわけです。

しかるにブリスクプラグはこの形。
中心の電極が大きく露出しているのが特徴です。この中心電極は銀製だとか。その横の花びらの様な金属が接地電極となっています。

まめしばファクトリーさんから引用 http://blog-imgs-98.fc2.com/m/a/m/mameshiba198/PB173504.jpg
また通常のプラグよりも、中心電極が大きく飛び出ています。
この形状には色んな利点があるようでして、以下それを列記したいと思います。
広いプラグギャップが大きな火花を作る。
- 通常プラグ:糸のような細く短い火花が走る(コレでも点火はする)
- ブリスク:3mmものギャップに長い火花が走ります。ギャップが大きければ、通電に高い電力が必要になりますので、それに伴い火花も太くなる。故に混合気と火花が接触する面積が大きくなり、燃焼のスピードが早くなり、力強くなります。そして失火もしづらい。
火花と混合気の燃焼を助ける。
- 通常プラグ:アーチ状の接地電極が、混合気の流入・燃焼伝搬を阻害してしまう。
- ブリスク:中心電極と接地電極の間に遮るものがないため、混合気が自然と流入し火花と混合気の接触面積が増える。
・火炎伝播性を高める。

https://www.toyota-shokki.co.jp/csr/environment/technology/product_10/
- 通常プラグ:燃焼室の端から点火。そのため、火炎が外から中心へ広がっていく。
- ブリスク:中心電極が通常プラグ比で飛び出していて、燃焼室の中心により近い。
理論的には燃焼室の中心ほど混合気が濃く、そこにより近い場所で火花を打てる。前述の形状も影響して、燃焼が360度の方向に均一・かつ理想的に伝搬する。
・火炎を冷やさない
- 通常プラグ:接地電極が燃焼室内に有り、原理的に僅かでは有るが火炎より温度が低い。そのため炎の温度が低くなり燃焼効率が下がる。
- ブリスク:接地電極はプラグの根本に有り、火炎を冷やしにくい。
・プラグ寿命が長い
- 通常プラグ:接地電極が一つ。同じ電極に繰り返し放電される。大体5000~1万キロ以内に交換。イリジウムで2万km位。
- ブリスク:花びら状に接地電極が有り、4つのうち「いろんな条件で一番放電しやすいどれか」に放電する。接地電極の寿命は単純に4倍。メーカーはストリートユースで3万kmの寿命を公称しています。
などなど、こういったメリットが有ります。面白いですよね。
注意点
ただ注意すべき点もいくつか有りまして・・・
- 電極ギャップが大きいので、点火系が弱いと安定的に点火しない。点火系のチューニングがマスト。
- CDI点火は、高電圧だが放電時間が短いため、効果が出にくく相性が悪い。
- 燃焼室形状によっては、効果が出にくいものもある。
という事をまめしばさんがおっしゃられていました。
この辺のノウハウは多数蓄積されているようです。

で、自分のLTDは、
- バッテリーポイント点火
- 点火系にASウオタニのSP2システムを導入し点火系強化(取り付けの記事)
- プラグコードもNGKのパワーケーブル
というわけで、最低限の電装系強化は行なっております。
必要条件は揃ったと判断して、まめしばさんのWEBショップからブリスクプラグを2本購入しました。

今回買ったのは、Z400LTDのみならずカワサキのZ系でよく使われているNGKの「Bプラグ」に相当する、DOR14LGSです。
B7ES、B8ES系、ならびに抵抗入りのBR7ES, BR8ES系に適合します。
(取り付けネジ径14mm、取り付けネジ長19mmのサイズです)
価格は1本2000円。
今使っているBR7ESプラグが1本500円位なので、4倍の価格です。
さぁ果たしてそれだけの価値があるのか。
プラグの交換・取り付け

12kmほど走行してエンジンも温まった状態で、プラグ交換を行いました。
(プラグすんごい熱いので、やけどに注意しましょう)

事前に付いてたNGKの標準プラグを取り外して、ブリスクを取り付けます。

ブリスクプラグのプラグレンチのサイズは16mmになります。NGKのBR7ESは19mmでした。
Z400LTDの場合はプラグが側方に飛び出ているので、通常のスパナで代用できます。コレはありがたい。

いままでこのキジマの携帯用プラグレンチを使っていて、とても重宝していたんですが、これでしばらくお役御免です。

というわけで、取り付けは非常に簡単でした。NGKのパワーケーブルキャップもすんなり装着完了。
点火
セルスタートで一瞬で点火しました。
異音なし。
コレ正直ホッとしたんです。中心電極が飛び出しているのが、大丈夫だとわかっていても感覚的に気持ち悪くて、バルブとかピストンとかにヒットしないよね…(汗 という恐怖が、完全には拭えなかったんです。
セル「キュキュキュ!」
エンジン「ブロン!ブロガラン!ブロガン!カンカカン!」
みたいな異音祭りになったらどうしようかと(苦笑
そんな心配が全くの杞憂に終わって良かったです。
インプレッション
始動後は、ちょっと排気音が大きくなったような印象があります。主観ですが、音に張りがあるというか。そんな印象を受けました。
跨ってクラッチをミートの際、多少ラフでストールし易いようなツナギ方をしても粘ってくれました。点火が強くなってトルクが増しているのでしょうか。
走行フィールとしては、車が多かったため中速域はあまり変化なし。
バイパスに出てワイドオープンできる道路状況になって、5000rpm以上に叩き込むと違いが出ました。
一番強く感じたのが排気音に粒が出たこと。
それまでの高回転のサウンドは
バーー!ダーーー!
という連続音だったのに対し、
バラバラバラバラ!ダダダダダダダ!!
という一発一発が断続的に爆発しているような粒感がありました。
回転の上がりも速い気がしました。あと気持ち振動も減った気がします。
もともとASウオタニのSP2を導入して、巡航時のトルクが向上してスムーズなライディングフィールに近づいていたとは思うのですが、高回転域でそれが強化された様に感じました。
回すとより気持ち良いエンジンになった気がします。

残念ながら雨が振るコンディションで、プラグの性能を思い通りにチェックすることができなかったものの、その片鱗は十分に感じました。
LTDのキャブセッティグをもう少し詰める、具体的には少し濃い目の調整にできれば、もっとトルクを感じて走れるセッティングになるかもしれません。
ただ僕のLTDをのキャブは、CB750Fシリーズと同じCVKキャブ。
MJが2系統有るタイプ。プライマリメインジェットを吸うパターンしか調整代がなく、ニードルのクリップ変更すら出来ない仕様です。なのでなかなか難しいですが、、、やってみたいですねぇ

いつものホームコースを走り抜けるた際のインプレを得ることが出来たら、またこの記事にて更新したいと思います。
触りの感触は良好でした!
ブリスクプラグは、まめしばさんのWEBショップページから購入できます。
疑問点は購入時に質問すれば、丁寧に答えて戴けます。
以上です。
コメントを残す