「必要最低限・かつ十分」なバイク用車載工具

グラブバーなんて不要だ。スタイリッシュなデザインを阻害している。

 

そう判断し、取り外してから半年くらい経過しました。

装着していたときは、タンデム時に後ろ人が掴んで体を安定させるパイプであり、旅行時に荷物をくくりつける際のサポートとして活用していました。

ただ、あくまで個人的な意見ではあるのですが、かない大仰なデザインをされたこのパイプは、LTDのスタイルを「とてつもなく野暮ったいものにしてしまっている」と感じていました。線が太いというか、エッジーな感じが無いというか、蛇足感が漂うというか。

 

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そういうわけで、グラブバーは潔く取っ払ってガレージに保管。

軽快なLTDを楽しんでおりました。

 

 

得るものがあれば失うものもある

ですが、このスタイルを維持するためには、一つ妥協した部分もあります。

ツールバックを外したのです。

 

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長野BSLTDさんに教えてもらった、非常に優秀なミノウラのアクセサリーホルダーをバッグサポートとして、手製のツールバッグに工具を手当たり次第に放り込んでいました。

出先ではもちろん、簡単な整備時にもさっと使えて非常に便利なのですが、使用頻度は非常に少なかったと記憶しています。

 

ですので、「もういらないや」とひと思いに外したのです。

 

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そしたら、先日記事にした、ウインカーの球切れが発生。

“ウインカーカバーのビスすら外せない”という旧車乗りとしての失態を演じました。凄く情けなかった。

というわけで、必要最低限の工具をどうにかして持ち運べないか?と長く思案をしておりましました。

 

そしてどうにか答えが出たので、今回記事にしたためました。

 

 

●工具のラインナップ

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入れる工具はコレ。

 

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#2の+とーのドライバー

#3, #4, #5 の六角レンチ

 

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#8, #10, #12, #14, #17 のコンビネーションスパナ

 

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格安ラジオペンチ

タイラップたくさん

カッターナイフ

 

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これを工具袋に、という名目のナイロン筆箱に入れます。

ジップロックの袋に入れておくと、ばらつかないので便利です。

 

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そして、純正工具を入れるシート下のこのスペースに固定します。

固定に使うのは、30年物の純正のゴムバンドです。恐ろしいことにまだ生きている。直接紫外線の影響を受けないからでしょうね。熱もこもらないし。

 

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それとドラッグストアで買ったマイクロファイバーの雑巾を、インナーフェンダーの上に固定。

これで完成です。問題なくシートが締まります。

 

 

工具セットの実力

上記の工具があれば、一通りの整備が出来ます。

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アクセルワイヤーの調整。

ここは#8と#10のスパナ。

 

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ハンドルの固定位置変更。

スパナと六角レンチで対応できます。

 

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スイッチボックスの調整も可能。六角レンチとドライバーでOK。

 

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サスペンションも#17と#14で外せます。

 

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ミラーは#17のスパナ。 実際に出先でミラーが緩んだので、応急処置として活躍しました。 実績1回。

 

 

こんな感じで、一通りの整備ができるんです。

ラチェットを出すまでも無いちょっとした調整・整備する時は、家から工具箱を出さなくても済むほどです。

 

 

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僕はここが結構重要な考えだと思っています。

今回真剣に車載工具を検討し、実際に使って考えたこと。

それは車載工具は普段から使えて、工具箱が不要なくらいのセレクションとクオリティの品を選ぶべきということです。

 

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別にKTCやスナップオンを使え!というわけではありません。

重整備でなければ、最低限のホームセンター工具(ホームセンターブランドやSK11、ベッセル等)でも十分でしょう。

普段使いに支障が無いクオリティのものを、バイク側に常備できれば、作業時の時短にもなります。

 

 

更にグレードアップするには・・・

以下こういう工具を揃えたら、もっと作業効率もスペース効率も上がるだろうなぁ、整備が楽しくなるだろうなぁと思う品を並べてみます。

 

ベラのビットドライバー:

先端が、3種類の+ドライバー、六角ビットが付属しています。マイナスドライバーはオプションパーツとして後で買えます。

六角レンチとドライバーの分のスペースが減り、なおかつより精度の高い整備が出来ると思います。

 

高級モンキーレンチ

出た、バーコ。

このガッチリ噛む多少高級なモンキーと交換して、#8, #10のスパナをこれと入れ替えてしまう。

安物小型スパナを退場させる作戦です。

 

 

まとめ

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極端なカスタムをしていないマシンであれば、 このレベルの工具セットでもトラブルには対応できると思います。

筆箱のサイズの袋に、本当に使う必要最小限のものを詰め込む、というコンセプト。

 

どこまで削れるか。代用できるか。トライ・アンド・エラーを繰り返して洗練させる。そして足を使って新しい工具を発見していく。

非常に頭を使う楽しい時間でした。

 

興味をもたれた方は、参考にしていただければうれしいです。

 

以上です。

 

2 件のコメント

  • 自分も先日出先でトラブルに見舞われた際に車載工具を降ろしていて反省することがあり、この期に車載工具の再構成を考えていたので非常に参考になる記事でした。
    電装がイカれようがオイルを吹こうが、涼しい顔をしてその場で対処できるバイク乗りになりたいものです(笑)

  • ⇒すふぃもさん
    コメントありがとうございます。
    要らねーや!と思っていたら泣きを見た、というパターンですよね。こういう事ってあるんだなと思いました。
    二流伝説の方を読ませて頂いて、ビニールテープは入れておいたほうが良さそうだなと思いました。とりあえず固定できますし。
    これにヒューズだ予備のヘッドランプだチェーングリスだ、といろいろ増えていくと、それこそ又外付けの箱が必要になるので、「削る美学」みたいなものを心に秘めながら、チョイスしていく必要があると思います。
    盛り込むのではなく、減らす。
    そうですね、自転車で大転倒して血まみれになっても、「唾つけておけば治る」等と言って全く意に介さなかった先輩のように、スマートに対処できる人になりたいです。

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