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旧車でSHORAIバッテリーを使う際、注意する2つの事

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先日、一緒にツーリングに行ったバイクが止まってしまうという事件が有りました。

結論から言うとバッテリー上がりでした。

 

そのバイクに搭載されていたバッテリーがSHORAI(ショーライ)バッテリーだったんですね。

いわゆるリン酸鉄リチウム系のリチウムイオンバッテリー。通常のバッテリーの1/3以下の軽量さと小ささ、そして電力密度の高さによる高出力が魅力で、各方面にどんどん広がっています。

 

 

ですが旧車にポン付けとはいかないと言われていています。

今回はそのポン付けをやられたためトラブルとなってしまいました(最終的にはJAFの協力で帰宅されました)。

 

さて何がいけないのだろうと私の方で調べまして、旧車で取り付ける場合は、大きく分けて2つに注意スべきだとわかりました。

今回の記事ではそれをまとめてみます。

 

 

注意すべき点

旧車で使用する場合の注意点は、

  1. レギュレーターレクチファイヤーが搭載され、安定した電圧管理ができていること
  2. 発電機が三相交流であること

この2つです。

 

 

まず大前提として抑えて置かなければいけないのは、リチウムイオンバッテリーは普通の鉛蓄電池型のバッテリーと比べて非常に緻密な電圧管理が必要です。小型軽量で大電力を溜め込み、一気に放電できるんですが、それに対応して充電環境がシビアであるという性質も抱えています。

鉛バッテリーはその辺がすごくラフで、電圧が余り安定していなくてもなんとか充電してくれる仕様的タフさを持っているんです。

そこを念頭に置いて、上記の2項目を説明していきます。

 

 

適切なレギュレーターレクチファイヤーが搭載され、安定した電圧管理ができていること

SHORAIバッテリーなどの、リチウムイオンバッテリーでよく言われているのが、

「レギュレーター/レクチファイヤーを対策品に交換しましょう」

ということ。

 

何をする機械かをかんたんに説明しますと、

  • レギュレーター:電圧を安定的に制御する機械。ON/OFF制御や、IC制御など。
  • レクチファイヤー:整流器とも呼ばれ、交流を直流に変換する機械

まずレクチファイアで整流して、その後レギュレーターで電圧を管理します。

 

この両者の性能がリチウムイオンバッテリーの充電要件に対応していないと、うまく充電されません。

普通の鉛バッテリーで使えるレギュレーターの電圧制御性能や、交流⇒直流の整流時の変換ロスが、リチウムバッテリー目線で見ると雑だったり致命的なレベルに達していたりするんですね。

 

調べてみたら、リチウムイオンバッテリー用のレギュレーターというのが結構出てきます。MOSFET型レギュレーターという表現が多いですね。

 

1990年代移行の現行車両だとこのレギュレーター問題はほぼ対応できると思います。

ただ旧車はこんな精密な充電を要求されるバッテリーの使用は想定していないわけで、それにともなって部品の交換も必要です。

 

で、大事なことはもう一つ有るわけです。

 

 

発電機が三相交流であること

こっちを見落としている人が結構多い。

レギュレーターさえ交換すればOK!と思いがちなんですが、そもそもの電圧が全く足りない場合があるんです。注目するのはバイクで発電するオルタネーター(もしくはジェネレーターとも)の仕様

 

単相交流式と、三相交流式があります。

単相交流と比較して、三相交流は交流波形の位相が120度ズレたものが3本同時に流れています。よって送電効率が高く電圧も安定しています。

国産車では1970年位は単相のバイクが多かったようです。それ移行は大型のバイクの多気筒化が進み、大きな電力を必要となったため三相交流が普及しだしました。

 

 

コレはレクチファイヤを通るときにもろに効いてきます。

上の青く塗りつぶした部分が、レクチファイヤを通った後直流電圧に変換される部分です。単相交流だと、全体の半分しか直流になりません。全時間を平均化すると最大電圧の半分しか直流になりません。

 

コレが三相交流になると、三位相がそれぞれ重なるので、補完し合って高い電圧をキープできます。なので三相交流のほうが送電効率が高いのです。

 

リチウムイオンバッテリーは安定した発電量・電圧供給が必要なことは最初に述べました。

そもそもの交流での発電・送電量が安定していないと、高性能なレギュレータ等を使っても全く意味が無いんです。

 

 

発電方式の見分け方

で見分け方ですが、一番かんたんなのは配線図を見ることです。

配線図でレクチに行く交流の線が2本であれば単相で、3本なら三相となります(参考:アールプロジェクツさん)。

 

この考えで行くと、Z400LTD(CDIタイプ)は、レギュレーター/レクチファイヤーへ行く黄色(Y)の線が2本。単相交流ですね。

 

 

http://www.z650b.com/z650/maintenance.html#wiring

詳細ページはこちら

少し調べて出てきたZ650Bの配線図を見ると、三相交流であることがわかります。レクチへつながる交流の黄色線が3本。そしてジェネレーターにスター結線と呼ばれる特徴的なマークが記載されています。

 

 

KZ550・Z550FXを調べてみたら、単相のものと三相のもの、両方があるみたいです。

70~80年台のバイクは、電装系の大きな仕様変更の時期とラップしているので、年式や型式によって発電系が変わっている可能性があります。一旦調べたほうが無難ですね。

 

 

あと面白かったのが、

単相交流の多くは(特にHONDA車)レギュレターを持たない車種が数多く見られます。単相コイルを2個装備して、通常1個使用でライト点灯時のみ2個使うという方法です。これは強制充電回路と呼ばれています。(参考

中にはこんな車両もあるようです。

ホンダ系の本当に古い車両はこういう仕組みも多いみたいなので注意が必要です。

 

 

メンテナンスフリーバッテリーも同じ

これは「メンテナンスフリー(MF)バッテリー」などでも同じことがいえます。

旧車でMFバッテリー使うときもレギュレーターを交換しよう!なんて言われることが多いのですが、同時に発電方式も確認しないと、高い部品/バッテリーを買っておしまい~・・・となりかねないので注意が必要です。

 

MFバッテリーについても、リチウムイオンほどではないですが、大電力とある程度緻密な電圧管理が必要です。

ちなみに下記の商品はMFバッテリー用のレギュレーターとして販売されているものです。発電系統を強化しておけば、十分使える装備になります。

 

 

 

まとめ

以上書いてきましたが、上記の大前提を2つ抑えた上で、なおかつ発電機(ジェネレーター/オルタネーター)の調子がいいというのが条件になります。

経年劣化で抵抗が増えたり、電磁石の磁力定価を引き起こしたりしているものもあります。そうなるとジェネレーターのコイル線の巻き替えや、交換などが必要です。

 

 

まぁこの辺は、信頼できるバイク屋さんと相談しながらすすめるのが一番だと思います。

SHORAIバッテリー自体安い買い物ではないので、導入される方は、発電系の不具合チェックやメンテナンスも兼ねるくらいの気持ちで望むと、いい結果が得られるのではないでしょうか。

 

まぁ安価で無難なところを狙うのであれば、台湾ユアサバッテリーがおすすめです。

軽さはないですが、安くて国内流通品と全く遜色ない性能を安定して発揮してくれて、自分もずーっとこれを愛用してます。中国製に1回浮気してから痛い目にあいました。

もしSHORAIを旧車に装着するか悩んでいて、発電・整流系統に不安があるあなぁと感じられた方は、取り敢えず台湾ユアサバッテリーを購入される事をおすすめします。

 

以上、電気のお話でした。

皆さんの疑問解決の参考になれば幸いです。

 

以上です。

 

 

 

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