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燃料添加剤フューエルワンなどの成分と原理

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燃料添加剤、その中でも「エンジン洗浄作用を持つ添加剤」について、私が知っていることをシェアしたいと思います。

具体的な商品名を上げたほうがわかりやすいと思うので、今回は代表例として、ワコーズのフューエルワンを題材として記事を書きます。

 

 

添加剤や洗浄剤について、私の方で論文などを読んでリサーチしたり、有識者から得た知見を元にまとめました。参考になれば幸いです。

 

2016/10/26

コメント欄より、「添加剤好き様」より誤記のご指摘がありましたので、訂正いたします。

ご指摘くださいまして、本当にありがとうございます。今後もより一層気をつけて情報を発信させていただきます。

 

 

以下の流れで記載します。

  • 洗浄剤の主成分
  • 原理
  • 実際に効くのか
  • 使用上の注意点

 

 

 

洗浄剤の主成分

フューエルワンをはじめとする現在販売されている洗浄剤は、ほぼPEAが使われています。

一般的な価格(300mlで1000円以上)のものは、ほぼ使われていると思っていただいて間違いありません。

 

PEAとは

http://www.ekouhou.net/%E8%8A%B3%E9%A6%99%E6%97%8F%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9%E5%88%86%E9%9B%A2%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%AE%89%E5%AE%9A%E6%80%A7%E3%82%A8%E3%83%9D%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3%E7%B3%BB%E8%86%9C/disp-A,2012-501830.html

PEAは「ポリエーテルアミン」の略です。アミノ基(-NH2)を有する化合物で、アルカリ性を示します。

非常に還元力が高く、汚れなどの隙間に入り込んで、分解する洗浄性能を持つ物質です。

 

 

1970年代までは、PBA(ポリブテンアミン)という物質が洗浄剤として使われていました。

ただPBAは高い耐熱性を持つため、燃焼しきらず、エンジン筒内に「デポジット(燃焼阻害物質)」として残留してしまう問題が指摘されました。そこで研究が進み、1980年台からはPEAが洗浄成分の代表格として使われているようです。

ちなみにワコーズのフューエルワンの場合、主成分がPEAとの表記があります。質量パーセント濃度で50%を占めているそうです。

 

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またハイオクガソリンの「洗浄成分」と言われているものもPEAですが、燃料添加剤よりも配合量が少ないようです。(具体的な濃度は調べても出てこなかったです)

 

 

 

原理

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PEAなどの還元力が高い物質を使って、ガソリンタンク、インジェクターやキャブなどの燃料供給系統、さらにはエンジン内部までの、カーボンやオイル汚れワニス等を、「溶かして除去」する。これが洗浄剤の原理です。

こびりついた物質を、物理的に拭うのではなく、分解して溶かすには、酸やアルカリなどを使う必要があります。

 

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酸は自動車のエンジンにたくさん使われている、鉄・アルミ・真鍮などを溶かします。だから使えません。アルカリを使っているのはこれが理由です。

汚れを解して剥がし燃焼室で燃やす、という方法で、エンジン内部を洗浄します。

 

 

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また1本200円とかの激安洗浄剤は、メタノールなどのアルコールが含まれている可能性が高いです。

アルコールは非常に安価で、油をとてもよく溶かします。まさに洗浄剤にうってつけ。

 

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ですが、同時にOリングやパッキンなどのゴムを侵食してボロボロにする(膨潤と言います)という、致命的な欠陥があります。なので、成分に「メタノール」「アルコール」と書かれている品物については、ちょっと疑ってかかったほうがベターです。

 

 

 

実際に効くのか

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フューエルワンは、私もZ400LTDに使ったり、ラシーンに添加したりしています。

 

車もバイクも、入れたすぐはあまり効果が感じられません。ガソリンを使いきって次に満タンにした際、吹け上がりが軽く感じる、アクセルのツキが良くなったかも、というようなフィーリングでした。

 

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燃焼効率という点で見ると、フューエルワンを添加したすぐは、どうしても空燃比が濃い状態になりがちです。

また洗浄効果が出て溶けた汚れが、エンジン筒内に噴射されればされるほど、完全燃焼しにくくなるだろうなぁと想像できます。

なので、入れたすぐはあまり効果が感じられす、むしろ悪くなった感じすらでる、というのは、原理的に間違っていないのではないかと思うのです。

 

あくまで洗浄剤ですので、新車で走行が数千km程度のマシンだったら、効果が薄いと思います。

長い距離を走り込んだり、日常でのんびり走って汚れなどが溜まった車両のほうが、効き目を感じやすいとおもいます。

 

 

燃費は良くなるのか?

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また、コレを入れて燃費が良くなるというのは、かなり眉唾です。

使用して燃費が改善した!というのは、相当にエンジン内部や燃料供給系統が汚れていた可能性があります。

「かなり燃費が悪い状態から、良い状態に戻った」というのが適切な表現かと考えます。

 

 

 

使用上の注意点

オイル交換直前がベター

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またPEAの洗浄力や浸透能力が高いため、エンジンオイル内にフューエルワンが不純物として混ざってしまうことがあるようです。

すると、高い分解性能でエンジンオイルの劣化、具体的には粘度低下を引き起こすと言われています。

ですので、もうすぐオイル交換したほうがいいなというタイミングや、車検の前など、タイミングを選んで投入したほうがいいかと思います。特にオイル管理にシビアなマシンなどは、注意して下さい。

 

濃度を厳守する

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厳密に言えばアミンやエーテルも、ゴムやOリングを膨潤させる因子を持っています。

また、燃料系統の部品で使われている、一部のコーティングなどに対しても、アタックする性質を持っているようです。

ですので、ガソリンにフューエルワンを入れる際は、メーカー指定の濃度である、1%以下の濃度に抑えることが重要です。濃度が高過ぎると、ゴム類へのダメージが大きくなったり、燃焼室で綺麗に燃えずパワーダウンする可能性があります。

 

まぁよほどの量と濃度を添加しないかぎりは、車が動かなくなることはないと断言できます。ただし、そういったリスクが有るということも、頭のなかには入れておいて欲しいです。

綺麗にするつもりが、逆に車にダメージを与える事になりかねないので、しっかり守って下さい。

 

参考文献:Оリングの耐薬品性:http://www.sakura-seal.co.jp/category/2010860.html

参考文献:洗浄剤特許出願 http://www.google.com/patents/WO2013175711A1?cl=ja

 

 

急加速や高速巡航をしてみよう

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普段高速道路を走ったり、思いっきりは加速することがない人は、投入後にはそういった高負荷な走行モードをしてみることをおすすめします。

具体的には、比較的空いているバイパスや高速道路の合流車線で、低いギア(ATやCVTの場合はLOレンジ)でアクセル全開を試みるなどです。しっかりエンジンを高回転まで回してください。

勢い良くガソリンが吹き出され、普段よりも高負荷で燃焼することにより、洗浄効果が飛躍的に高まることが期待できます。

 

 

できるだけ早く使い切る

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ガソリンに添加してからは、できるだけ早く使いきるのがよいかと思います。

長く浸け置きしておけばより効果が高まりそうな気もしますが、その分ゴム類にPEAが曝露され、ダメージを与える期間も長くなります。

 

感覚的な話になりますが、2週間から1ヶ月以内には次の給油をして、ガソリン系統のPEAを薄めたほうがいいでしょう。冬眠などの際のガソリン防腐剤として使われている方もいらっしゃるようですが、冬が明けたらすぐに走って、新しいガソリンを入れたほうが無難です。

 

 

使用頻度について

前述のゴムへの攻撃性の観点から、繰り返し使用は避けたいなぁというのが本音です。

ただ、1回目の使用で少し剥がれかかっていたのが、2回目の使用でより綺麗になるだろうなぁ、というのも考えられることではあるので、悩ましい部分ではあります。

 

個人的な感覚では、連続使用は2回まで。頻度としては、年に1~2回、もしくは1万kmに1回くらいでいいのではないかと思っています。

 

 

 

まとめ

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以上が、私が燃料添加剤・洗浄剤について知っている内容です。

洗浄剤自体は、原理的にも間違っていないので、正しく使うとかなり効果を発揮できると思います。

用法を守って、愛車のケアをしてみてください。

 

 

 

追伸:

フューエルワンよりも、もう一つ強力な洗浄剤が、Turbulence GA-01という品です。

ひどいエンジンのノッキング、加速不良などに悩まされている場合は、こちらを投入するのも良いかもしれません。

 

参考までにお伝えします。

 

パワーアップ系添加剤の、WAKOS CORE601の点火記事はこちらから

 

 

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