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旧車に合うエンジンオイルと都市伝説について

      2016/01/02

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その1はこちら。

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■エンジンオイルについて、 自分の考察その2です。

旧車に合うオイルの銘柄と、 オイルに関する都市伝説のようなことを話して行きたいと思います。 自分が聞きかじった事も多いです。 ですが、一応エンジニアとしてめし食ってるので、 原理原則に基づいた答えを出していきたいと思います。

 


●旧車に合うオイルについて

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使ったことがあるオイルは、昔のバイクを含めると多数に渡ります。

カワサキ純正、ホンダ・ヤマハ純正、モチュール、エルフ、スノコ、アマリー、シェブロン、アッシュ、バルボリン、カストロール・・・・ 

ほんと色いろあるんですが、 最近気に入って使ってるのは、モチュール 5100 10w-40。

ネットで購入したら価格もそこそこ。 ヤフオクで並行輸入やってる人がいて、米国製の4リットル入りをよく購入します。 アマゾンで買うより安いです。

何か旧いバイクや旧車に合うオイルはありませんか?という質問があったら、とりあえずこれを勧めるようにしています。本当にいい感じです。入れたらとても調子が良い。バイク屋さんのお墨付きももらっています。性能も街乗り+高速道路で使う分には不満はないです。 あと入れるときの飴色と、独特の香りが好き。

 

以前はカワサキの純正オイル T4が好きでした。

黒地に緑の文字が入った部分合成油。 ホームセンターで1000円ちょっとで買えるコスパが魅力。 あと使い始めの「何とも言えない排ガスの匂い」が好きでした。 でも廃盤になってしまって、手に入れるのは難しくなっています。

 

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あと最近使ってないですが、アマリーのインペリアルも好きです。

量販店に置いてないので、基本的に通販で購入しています。(福岡のこことか

鉱物油で、エンブレ時に独特のどろどろ感が有るのが特徴。 完全に主観ですが、なんか癖になる乗り味が楽しめました。 自分が使っているのはこのあたりですね。 大体リッターあたり1500円から、高くても2500円くらい。 このレンジだと、2000km程度までの一般道+高速道路の使用には、 余裕で耐えてくれました。

でも多少車両を選ぶかな。70年台の空冷のマシンならイイかもしれないけど、80年代移行のパフォーマンスが上がってきたマシンだとMOTUL5100がベターだと思います。

 

 

 

■都市伝説について。

これまたかなり長い記事でございます。

 

 「旧車に全化学合成油を入れたらあまりよくない。漏れる」

一概に判断できない。ただ漏れることもあると思う。

 

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そもそもオイルの種類って色々あるけど何なの? というところから説明します。

オイルの種類として、全化学合成油、部分化学合成油、鉱物油などがあります。 それぞれ100%化学合成とか、半化学合成とか好き勝手呼ばれたりして、 メーカーによってまちまちなんです。 この辺、基準化して表現を統一して欲しい所です。

 

●まず鉱物油。

パパコー・レーション 佐藤のオイルコラム2.png (画像はヴァージンハーレーさんから)

エンジンオイルに使われる原油(ベースオイルと呼ばれます)に、 一般的な使用環境で必要な最低限の添加剤を入れたもの、 とイメージして貰えればいいかと思います。

油の純度を上げる精製工程も、全化学合成油と比較したら簡易。 油の成分の粒子も不揃いで、不純物も混ざっていたり(もちろんメーカー基準はクリア)。製造コストを削り、潤滑油の「機能」に特化したオイルです。 一般的に安く、低級と言われています。

 

●次に全化学合成油。

パパコー・レーション 佐藤のオイルコラム3.png

ベースオイルは鉱物油と同じですが、 高度で複雑な精製工程を経て生産され、不純物をできるだけ取り除いたオイル。

オイル粒子の粒が揃い不純物が少ないため、なめらかでざらつきがなく、 エンジンの効率が上がります。 コレに加えて、 「低フリクション」「オイル寿命向上」「エンジン洗浄効果」 などを期待できる化合物を添加しています。

よくガソリンスタンドなどで「エンジンに優しいオイル~」なんて言われているのは 化学合成油だと思ってもらって大丈夫です。 製造に手間がかかり、研究開発費もかかっているためか、 値段は高価です。

 

●そして部分合成油

パパコー・レーション 佐藤のオイルコラム.png

化学合成とか、部分合成とか呼ばれているオイルは、 鉱物油と全化学合成油のブレンドになります。 ブレンドする割合を変えることで、性能や価格を調整している感じです。

 

■で、旧車に全化学合成油を入れたら漏れるか、という話ですが、

ありえないことではないかと思っています。 原因は古いバイクの設計です。

 

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部品と部品の合わせ面の粗さのことを「面粗度」というのですが、 コレが昔のバイクだと、今の基準で見たらそうとう荒かったりします。

ここに、最新の細かい粒子で構成された化学合成油が入り込んでしまうと、 滲んだような感じになって漏れてしまうことがあります。

 

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あとガスケットの違いですね。

エンジンの部品部品の合わせ面に、オイルや燃料、爆発の際の衝撃波が漏れないように、 ガスケットと呼ばれる板が張ってあります。コレがオイルの漏れドメになっているんですね。

金属だったり、テフロン、ポリアミドやガラス繊維などを混合した複合材などが一般的です。 昔はダンボールみたいな厚紙を数枚重ねたやつを使っていたり、 もっと古いのになるとコルクです。 このガスケットの隙間を、細かい粒子の隙間が通って滲むことがあります。

 

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O-ringに代表されるゴムシールもたくさん使われています。いわゆるパッキン。

ゴムの場合はもっとシリアス。 長年の使用で熱劣化を受けて、ゴムがへたって弱っているところに、 細かい粒子のものが来たら滲んだり漏れてしまうでしょう。

 

■最近の全化学合成油は、 環境対応でエンジン内部の汚れに対する洗浄成分が強かったり、 エンジンの摩擦を抑えて燃費を上げることを目的として、 いろんな化学物質が添加されています。 新しく開発された化合物もたくさんあります。 そういったオイルは、最新のクルマやバイクをターゲットにして、 それらのマシンに使っても大丈夫なように性能や添加剤などを調節してあります。

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 - オイル交換